導入事例 - 東洋ビジネスエンジニアリング株式会社(B-EN-G)

【課題】Webサイトの役割や目的を見失い、リード獲得も苦戦

 

東洋ビジネスエンジニアリング(B-EN-G)様は、製造業のお客様を中心に、IT企画、BPR 実施のビジネスコンサルティング、IT導入コンサルティングから、システム構築サービス、運用サービスにわたり、ERP を中心に豊富な実績を有するビジネスエンジニアリング企業です。独自の生産管理システム「mcframe」を開発し、大手企業への導入を中心に、企業の会計や生産管理をサポートしています。そんな同社が製品サイトのリニューアルに取り組んだ背景には、マーケットの成熟におけるお客様の変化がありました。

 

同社は、15年ほど前のERPブームの中、マーケットの盛り上がりもあり、自らプロモーションをしなくてもお客様からの一定規模の引き合いがある状況が続いていました。しかし、徐々にERPの認知が進み、ここ5年ほど前から企業側の反応に変化が出てきたといいます。当時、展示会やセミナーなどのオフラインでリードを得ようとするマーケティングが中心でしたが、「なかなか結果に繋がらなくなってきた」と、同社マーケティング部部長の山下氏は振り返ります。

 

一方、当時のWebサイトは、単に商品情報を掲載しているのみで、役割や目的を明確に定めておらず、「たくさんアクセスが増えればいい、フォームから資料請求が来たら応えればいい」という、漠然とした位置づけでした。さらに、オフラインやWebサイトのフォーム経由で集まったリードに対しては、毎月メールマガジンでセミナーの案内を続けていましたが、ほとんど反応を得られない状況の中で目的を見失っていた..と振り返ります。

 

マーケティング部部長 山下 武志氏

 

新商品開発本部 マーケティング企画本部 マーケティング部部長 山下 武志氏

 

そして山下氏は、これらの課題に対し、「Webサイトにマーケティング要素を取り入れることで、従来のオフラインで苦戦している部分を補えるのではないか。なおかつ、その裏側のリード管理の仕組みを変えることで、メールマガジンも有効に活用でき、リードジェネレーションの場として全体包括するような仕掛けができるのではないか」と考えはじめました。

 

まず、「リードを管理する」仕組みづくりとして、大きなコストもかけずに展開できるサービスを探しはじめ、当時話題となっているMA(マーケティングオートメーション)に注目されました。その際、重要視したのは次の3つでした。

 

 

  • 1. 経験の浅いデジタルマーケティング展開を「一緒に考えてくれるパートナー」との取り組み。
  • 2. 少人数の担当者でシンプルに運用できるよう、扱うツールを複雑に分散させないこと。
  • 3. セミナーからWebサイトに展開するまで、「キャンペーン」のファンクションを横串できるワンストップなツール。

 

 

そしてこれらの条件を満たしていたのが、結果的にHubSpotのみだったいうのが導入の決め手だったといいます。

 

また、山下氏の想い描いていた展開イメージが、HubSpotが提唱するインバウンドマーケティングの考え方と合致したことも判断を後押ししました。一方的な広告配信、Webテクニックでの集客、リードへの無理な営業ではなく、お客様が求めるコンテンツを充実させ、向こうから見つけてもらえるような仕掛けに変えたい。必要なのは「高性能なツールの機能」ではなく、「マーケティングのコンセプトづくり」だったと確信されました。

【対策】Webサイトを「リードジェネレーションのプラットフォーム」に

 

1. 膨大なリードデータの取捨選択

 

新たなコンセプトに沿って、2016年4月、Webサイトを「リードジェネレーションを目的としたプラットフォーム」に変えることを目指し、24-7と共に新しいプロジェクトが始まりました。最初のフェーズとして取り組んだのは、HubSpotに取り組むリード情報の精査とデータ移行、フォーム設計などを中心とした「導線の見直し」です。

 

柏木氏、服部氏

 

柏木 ひろみ氏(写真左)、服部 剛士 氏(写真右)

 

4-5ヶ月間かけて、HubSpotへのデータ移行やフォームの設計を担当した同社の柏木氏は、これまで蓄積された約35,000件をそのままHubSpotにインポートするのではなく、必要なフィールド情報は何かを徹底的に考え、将来の展開を見据えた「洗練されたリードのデータベース」になるよう、情報の取捨選択に取り組んだといいます。これまでに付与された、さまざまなフィールド情報を一つずつ確認し、何を残すべきか・捨てるべきかと、膨大なデータと向き合ったといいます。

 

2.Webサイトの全面改訂とオファーの量産化

 

次のフェーズは、同社の新製品のリリースにあわせ、Webサイトの全面改訂をおこないます。このミッションを担当した同社の服部氏は、当時900ページもあった既存のWebサイトの情報精査と新製品の追加、新たなブランディング要素を織り交ぜ、約1/3以下のページ数にまでスリム化を実現させました。同年12月には、全面リニューアルしたWebサイトの公開にあわせて、新しいリードを集めるための「オファー(※)」を量産する仕組みづくりにも取り組んだといいます。
※オファー:Web訪問者が自身のプロフィール情報を提供してでも入手したくなる、eBookやホワイトペーパーなどのダウンロードコンテンツ

 

mcframe

 

HubSpotで構築されたWebサイト「mcframe.com

 

リニューアル以前、オファーづくりは、都度外部の制作会社に依頼していたこともあり、認識あわせの負荷が高く苦労されていましたが、HubSpotの活用をきっかけに、負担のない運用へとシフトされました。具体的な取り組みについて、服部氏にお聞きしました。

 

「例えば、イベントやセミナーで使った資料(パワーポイント)を、ちょっと体裁を整える程度で、すぐにオファーとして提供できます。そして、参加者へのメールや、関連する製品ページに導線をつくって、その資料をダウンロードできるように繋げる。これなら、担当一人が1日もあれば実現できます。公開後は、クリック状況や、誰がダウンロードしたかなど、目に見えた反応を実感できるので、さらに刺激になって、次のオファー作りのモチベーションに繋がります。」

 

この良いスパイラルが社内に広まり、鮮度の高い、良質なコンテンツが「オファー」として量産される仕組みになったといいます。

 

3.インサイドセールス部門との連携

 

Webサイトを「リードジェネレーションを目的としたプラットフォーム」にするためには、直接見込み顧客と対話し、クロージング活動をおこなうセールス部門との連携も考慮する必要があります。

 

このプロジェクトを推進するマーケティング部では、HubSpotをベースに集めたリード情報は、営業活動をおこなうインサイドセールス部門にも共有できるようにしました。HubSpotのアカウントを付与すると同時に、インサイドセールス部門で活用するSFAとも同期させています。

 

また、両部門のギャップが生まれないよう、マーケティング部が実施するイベントやセミナーは、企画段階からセールス部門と認識をあわせています。さらに、両部門が定義するライフサイクルステージの微妙なズレの調整をおこなうことで、無駄なハレーションを生じさせない配慮をされています。マーケティング部門とセールス部門が、お互い自らの役割に集中し、スムーズな連携ができているとのことです。

【効果】KPIが増加、社員のマインドセットや外部評価に変化も

 

1. はっきりと成果に出たリード獲得数、およそ400%

 

HubSpotを土台とした「導線の最適化」から着手し、「リードデータの精査」「情報整理」「オファーの量産化」と、着実なステップで、Webサイトの「リードジェネレーションのプラットフォーム」化を進めた結果、目標としている年間コンバージョン数をはじめ、ランディングページのPV/UU、メールのクリック率など、仕掛けの効果をシンプルに計測することが可能になりました。そして、KPIに定めた数値は右肩あがりに伸長しています。

 

東洋ビジネスエンジニアリング様

 

中でも、はっきりと成果に出ているのがリードの獲得数です。以前と比較して、400%ほどにまで増加しているといいます。 また、毎月発行しているメールマガジンもHubSpotテンプレートの編集によって負担が減り、良い反応を探し出すトライ&エラーができるようになったことで、今ではクリックスルー率が約40%と高い反応を得るに至っています。

 

2. 社員一人ひとりのマインドセットが変化

 

二つ目の成果は、このプロジェクトに取り組んだことで、「マーケティング活動の考え方」が大きく変化したことだといいます。例えば、社内の資産を利活用したオファーの量産や、蓄積したリードデータをどう次に展開するかといった、以前とはまったく異なる「視差」と「意識」で考えられるチームになったとのことです。これも、マーケティング部で共通のマインドセットと、自走できる仕組みを整備したからこその結果といえるでしょう。

 

3. マーケティング活動に対する社内外からの評価

 

三つ目は、インバウンドマーケティング活動の取り組みそのものが、社内・社外から高い評価を得られるようになった点を挙げられました。同社内でもさまざまなお得意先様やパートナー様との接点がある中、マーケティングの取り組みが話題になったり、外部の方々から「素晴らしい取り組みですね!」と評価されたりする機会がとても増えたそうです。これも、マーケティング活動が会社に貢献できているという成果のひとつだと、笑顔でお話しいただきました。

【展望】より高度なレベルでHubSpotを活用できるチームに育成

 

現在では、蓄積したリード情報を、購買ペルソナの会社規模に合致した抽出リストを整理する仕組みなど、より高度なチャレンジに取り組まれている同社ですが、これはHubSpotの活用展開としても、かなり先進的と言えるでしょう。

 

インタビューの最後に、山下氏からは「最終的には、ある程度は自らの力でHubSpotを管理し、課題解決できるチームに育てるのが目標です。」と、嬉しそうに語っていただきました。マーケットの変化、お客様の変化に寄り添う同社の今後のマーケティング活動にこれからも注目していきたいと思います。

 

 

東洋ビジネスエンジニアリング株式会社様の導入事例は、HubSpot社のマーケティングブログでも紹介されております。

企業名

東洋ビジネスエンジニアリング株式会社

業種
  • 情報・通信業
事業内容

企業経営および情報通信システムのコンサルティング/コンピュータネットワークの企画および開発/情報通信システムの企画、開発、販売およびリース

従業員数 連結:558名 単体:419名(2017年3月31日現在)
URL https://www.to-be.co.jp/