導入事例 - 株式会社構造計画研究所

【課題】
Webマーケケティングからセールスに繋ぐ、効率的な業務フローの必要性。

 

構造計画研究所は、1956年に建物の構造設計業務からスタートし、人工構築物を取り巻く自然現象(地震、津波、風など)の解析やシミュレーションを行う業務や、情報通信分野でのソフトウェア開発、製造分野へのCAD/CAEのソフトウェア販売やカスタマイズ、そして人間の意思決定支援分野でのコンサルティングなどを提供されています。

 

2017年1月、同社の新規プロジェクトとして、インターネット経由で複数の鍵を一元管理できるIoTサービス「RemoteLock(リモートロック)」の販売を開始されました。このサービスは、世界初のWiFi型スマートロックとして世界で21,000台の普及があり(2017年9月現在)、宿泊予約サイトAirbnbと連携したスマートロックとして注目されているIoTソリューションです。

 

このプロジェクトは、同社にとって従来のソリューションとは異なり、BtoBからBtoCまで幅広い顧客層を対象とした、低価格帯のモノを販売する新しいチャレンジでした。Webマーケティングを軸の1つとして販売戦略が練られる中で、予め業務フローやスケーラビリティを確保する方法を検討する必要があったそうです。

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 株式会社 構造計画研究所 すまいIoT推進部 / 鄭 愚耕 氏(写真下:PC画面)
株式会社 構造計画研究所 すまいIoT推進部 /  塚本 遼太
 氏(写真上)

 

Web展開で、多くのリードを集めた後、どう対応していくか。従来のような商談形式の対応では、きっと業務処理が回らなくなるだろう。この体制でビジネスをスケールさせるには、「マーケティングオートメーションツール(MAツール)」が必要なのではないか。同社鄭氏を中心に、マーケティングからセールスまで事業拡大に向け、さまざまな検討があったといいます。

 

当初は、マーケティング展開を進める「MAツール」と、営業管理をおこなう「CRMツール」を、それぞれ別々に導入する選択肢もあったそうです。しかし、鄭氏は「限られたスタッフに煩雑なオペレーションを強いることのない、マーケティングからセールスまでを統合運用できるものが必要だという考えに至った」と当時を振り返ります。 

【対策】
マーケティングとセールスをHubSpot 取引で管理し、営業フォローを最適化。

MAツール選定に向け、さまざまな情報収集と比較検討を進める中、同社の塚本氏は、日々運用で使うものであるため「MAツールが日本語に対応していること」、自社にとっても新しい試みであるため「国内のサポート体制」や「ツールの設計を的確にサポートしてくれるパートナーがいること」を重視したといいます。そして、RemoteLockの製品開発元であるLOCKSTATE社も高く評価していた「HubSpot」の存在を知り、その国内パートナーである24-7を選定いただきました。

 

また、HubSpot選定の機能面では、リードの獲得からナーチャリングまでできる「マーケティング機能」と、取引の案件管理やCRMまでカバーする「セールス機能」の両軸をもつ「統合管理ツール」であることを評価したといいます。

 

HubSpot Deal画面

 

HubSpot Sales  - Deal(取引)の画面

 

そして、HubSpotによるWebサイト構築後、同社が主に注力されたのは「営業活動の効率化」でした。

興味をもたれたリードへのアプローチから、商談へと発展した「取引(ディール)」をHubSpot上で管理し、接触方法(内容やタイミング)を徹底管理するようにしたのです。これにより、日々変化する案件が進行する中、それぞれのステージごとの進捗やアプローチ方法の適切化が可能になりました。

 

結果、高いポテンシャルのお客さまへのアプローチに「抜け漏れ」がなくなり、業務全体の効率化に繋がったといいます。たとえばトライアル利用中で、複数の部屋や会議室をもつホテルのお客さまとの商談を、「重要な案件」として取引画面でピックアップしておき、クロージングに向けて提案時期や予算感などを担当者と共有しながらアプローチを進めていく、といった具合です。

【効果】
わずか6ヶ月でリード1000件、CVR16%を達成。

取引管理の最適化だけでなく、リードや顧客の獲得にも効果が現れました。Webサイト訪問者だけでなく、同社製品と相性のよい展示会などのリアルイベント経由のチャネルもあわせて、HubSpotの導入からおよそ6ヶ月間で約1,000件の新規リードを獲得。その後の適切なアプローチが功を奏し、この期間のリードから顧客へと繋がったCVR(コンバージョンレート)は「16%」にも及びます。この結果は、当初想定した計画よりも高い数値でした。

 

 

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株式会社 構造計画研究所 すまいIoT推進部 / 池田 修一 氏(RemoteLockエバンジェリスト)

 

同社池田氏は「製品に興味をもっているリードには、より参考になるブログ記事をメールで提供し、その後の反応(いつ/どのように行動しているか)をHubSpotのタイムラインで把握するようになった」といいます。

 

この行動分析は、ペルソナごとの施策にも反映されています。たとえば、複数設定したペルソナのうち、「民泊」「オフィス」「代理店」といった3つのペルソナの反応が良い、ということが把握できるようになっています。とくに、「民泊」というキーワードは、社会的認知も追い風となり、広告含めて最も反応が良く、このペルソナに紐づくリードの行動をタイムリーに把握し、アプローチされています。このようなペルソナごとの適切なコミュニケーションが、顧客化のCVRアップに寄与しているといえるでしょう。

【展望】
HubSpotの徹底活用で、リード獲得に繋がるWebサイトへ。

Webマーケティングの活動全体を通して、HubSpotの導入後からわずか6ヶ月間で一定の成果と手応えを感じられている一方で、同社プロジェクトが目指す販売目標に到達するには、さらなるリード数の拡大が必要だと考えておられ、今後、よりHubSpotと一体となったWebサイトの設計や改善を検討されています。

 

RemoteLock 公式サイト

HubSpotで構築された、RemoteLockのWebサイト
 

たとえば、ペルソナごとに適切なアプローチをするためのワークフロー設計や、反応率を高める各種ABテストなど、まだまだHubSpotでやりたいことがたくさんあるといいます。そのほか、HubSpotユーザー同士が集まり、成功や失敗の体験を共有できる機会があれば、積極的に参加していきたいと笑顔で語っていただきました。

 

 

【解説】
HubSpot Growth Stackの実践で、着実に結果を出されている良いケーススタディ。

HubSpotには、Growth Stackというコンセプトがあります。マーケティング、セールス、CRMの3つが統合されたHubSpotを有機的に活用すれば、異なるツールをいくつも利用する必要もなく、リード獲得と収益拡大に集中できるという考えかたです。

 

これは、HubSpotの機能的な話というよりも、HubSpotを活用するユーザーに対する戦略的コンセプトであり、収益拡大をミッションとするのであれば、この3つを繋げて考えようという、実に当たり前の話ではあるものの、実際には、マーケティングとセールスの部門が分離していたり、それぞれの施策が連動できていないケースは多々存在しています。その原理原則をサポートしてくれるツールとして、HubSpotを活用しようという提唱が、このHubSpot Gworth Stackだと捉えるべきでしょう。

 

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なお、HubSpotを導入しても、オウンドメディアのトラフィックやリード獲得数に意識が向き過ぎているケースもあり、最終ゴールに近づけるためのSQLやOpportunityへのアプローチ方法や取引の最適化や、Costomerまでのコンバージョン管理にまで最適化が至っていないことがあります。その点、同社の取り組みは、HubSpot Growth Stackを実践され、着実に結果を出されている良い事例だと言えます。

 

リード獲得のチャネルとして、Webサイト経由のオーガニックリードにこだわらず、展示会や広告など、ホットリードを獲得できるチャネルを大事にしながれら結果を出している点においても、顧客化に最適なペルソナやチャネルを分析されている点は、とても戦略的です。なにより、この取組みを継続的に実行できているのは、このプロジェクトに関わるメンバー間のマインドセットが一致していて、ブレのない結束力が下支えしていると感じました。

 

今回のレビューは、HubSpot導入後わずか6ヶ月後の経過でしたが、先1年後、3年後に、素晴らしいインパクトある結果をご報告できればと期待しています。 

 

HubSpot Growth Stack解説 資料ダウンロード

企業名

株式会社構造計画研究所

業種
  • 情報・通信業
事業内容

建築構造設計、ソフトウェア開発、ソリューションサービス

従業員数 576名(2016年9月現在)
URL http://www.kke.co.jp/