導入事例 - 株式会社プロコミット様

【課題】
成長企業の採用支援で堅実に事業を拡大。しかし競争激化で人材獲得コストが高騰・・・。

「日本に意味のある企業を創る支援」をモットーとする株式会社プロコミットでは、現在、2つの事業を展開しています。ひとつめはスタートアップ、ベンチャーといった成長企業と優秀な人材をマッチングする人材紹介業の事業です。同社 代表取締役社長 清水隆史氏は「私たちは実績が実績を呼ぶという考え方で、当初からマーケティング活動には力を入れてきました。導入事例の記事を自社サイトに積極的に掲載し、それが口コミで広がっていき、さらに事例を追加掲載することで企業側、個人側ともにお客さまを増やしてきました」と成長の経緯を解説します。

 

長年、人材紹介で蓄積してきた同社の経験を活かした2つめの事業が、採用サイトを低コストで簡単に強化できる月額制CMSサービス「iRec」の提供です。現在、採用活動はリクナビ、マイナビなどのサービスまかせ。自社サイトの採用ページには求人票のみ掲載している企業が大多数、しかもほとんどがスマートフォンにすら対応していない状況です。清水氏が「リクナビなどでエントリーして就活を完結させる求職者でも、98%が企業の採用ページを参考にしており、8割以上がスマートフォンで情報収集しています。結局、興味を持ってから入社するまでの過程において、自社サイトで発信する採用情報の質が非常に重要になってくるのです」と語るように、企業の魅力が伝わる採用ページを低コストで簡単に制作できる「iRec」の提供で、企業の採用担当者の悩みを解決することがもうひとつの事業です。

 

 

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※「iRec」の紹介ページより

 

 

設立当初からマーケティング活動に注力し、確かな成果を挙げてきた同社でしたが、この戦略を転換するきっかけになったのが人材紹介業における、優秀な人材獲得競争の激化でした。清水氏は「すでに転職者の争奪戦はレッドオーシャンになっており、獲得コストが高騰化していました。そこで、少し時間軸を遡って、まだ転職を考えていない時期からリードを獲得して、ナーチャリングを図り、転職する時期を迎えたときにサービスを提供するという、差別化を図っていく必要があると考えたのです」と当時を振り返ります。

【対策】
ツールではなく、フィロソフィーに対する共感でインバウンドマーケティングへの転換を決意。

これまで一定の成果を挙げていたマーケティング戦略を抜本的に変えることは、大きな勇気が必要になります。その一歩を踏み出すきっかけは、1冊の書籍との出会いでした。清水氏は「知人が監訳を手掛けた『インバウンドマーケティング』を読んで、その思想が非常に私たちの描いていたマーケティング改革に合致していたのです。検索でサイトにたどり着いた一見の読者を継続的に育てるサイクルを築くインバウンドマーケティングを実現するツールとしてHubSpotの導入を決断しました」と経緯を語ります。ツールより先に思想から入ったところが、同社の取り組みのユニークな点といえるでしょう。

 

こうして同社では2013年よりインバウンドマーケティング戦略に着手。当初はオフィシャルサイトではなくオウンドメディアに記事を掲載し、そこで「HubSpot」を使っていました。しかし、人材紹介に加えて採用サイト支援というターゲットの拡大により、その使い方を新たに定義する必要が出てきたのです。「前提として入口のオウンドメディアではなくゴールのオフィシャルサイト側でHubSpotを使うことにしました。なぜならゴール側から逆算して考えたほうがコンバージョンに至るまでのストーリーがつくりやすく、施策の選択肢が広がるからです。さらに、今後は採用サイトのB2B側に力を入れる必要がありました。そこでプロコミットの社名や『iRec』のサービス名を認知してもらった上でナーチャリングを行えることが、大きな強みになると考えたのです」と清水氏が語るように、同社では「HubSpot」実装に向けてインバウンドマーケティングに最適化したオフィシャルサイトの刷新に着手することになります。

 

 

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株式会社プロコミット

代表取締役

清水隆史氏

【効果】
グロース・ドリブン・デザイン採用で継続的な施策が可能に。訪問者数は毎月1.5倍増、3ヵ月で商談数が倍増。

2015年、同社がオフィシャルサイトを刷新する際に採用したのが「グロース・ドリブン・デザイン」でした。これはサイトリニューアルにかかる稼働、時間、コストを大きく軽減するもの。一度、このデザインで構築すれば、Webサイトを回しながら、訪問者の反応をもとにリアルタイムにページの追加や改善ができるようになります。まさにユーザーを呼び込み、臨機応変なアプローチを行うインバウンドマーケティングに適した概念といえるでしょう。

 

「新たなオフィシャルサイトは戦略的なインバウンドマーケティングを前提とした要件定義のもとで作られています。コンバージョンを急がない骨太のストーリーを構築し、ロングテールで情報の幅、深さを散らすことで、どこからでもきっかけがつくれる仕組みになっているのは大きな収穫だと考えています。また、グロース・ドリブン・デザインの採用により、日々、PDCAサイクルを回して、さまざまな施策を試せるのもポイントです。現在は週に一度、社内ミーティングで施策を検討し、メールのタイトルを変えたA/Bテスト、導線ページの順番入れ替えなどを行っています。反応を見ながら動的にサイトを最適化でき、結果が出なければ元に戻せばいい。こうした柔軟な取り組みにより、記事を配信するたびに訪問者数は増え、毎月1.5倍のペースで伸びています」と、清水氏は確かな手応えを感じているようです。

 

 

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※HubSpot実装に合わせてリニューアルしたオフィシャルサイト

 

 

現在、B2C(個人の求職者)、B2B(企業の採用担当者)の双方に向けた施策を展開していますが、最初に目覚ましい効果が出たのは狙い通りB2Bでした。理由は職種が多岐にわたるB2Cに比べて、B2Bは「採用サイトに課題を抱える企業全般」というシンプルで、しかも圧倒的に潜在顧客数が多いためです。

 

清水氏は「採用サイトに問題を抱えるターゲットは多く、商談にまで持ち込めれば成約率は高い。たとえ商談が保留になっても、時期的、コスト的な面がクリアできればチャンスはあります。これまでセールス頼りだった商談後の施策は、ほとんど行えていませんでした。しかし、サイト上で顧客をつなぎ、成約に至るまで育成できる『リ・ナーチャリング』ができるようになったことが大きな収穫です」と解説します。

 

B2Bの具体的な成約までのフローは、まず、採用サイトに課題を持つターゲットをサイトに呼び込むことです。事例をはじめとする記事、採用に関するEブックなどコンテンツを充実させて「iRec」を認知してもらうことから始まります。次にセミナー開催のお知らせをメールで送信します。そして、ここで導入に至らなかった見込顧客に対しては、再びサイト上で継続的なアプローチを図っていきます。「商談後、導入に至らなかった未決定理由をHubSpotの『コンタクト』に入れておくのです。そうすることで、コスト面で導入を躊躇するお客さまには魅力的な料金プランの提案をしたり、時期的に合わなかったお客さまには就活シーズン前に再提案したり、柔軟な個別対応ができるようになります」と説明します。こうした切れ目のない細やかなアプローチの甲斐あって、B2Bの見込顧客数は3ヵ月で1.7倍に、商談数も2倍になったそうです。

【解説】
インバウンドマーケティングに近道なし。成功の秘訣は導入企業が正しい汗をかくこと。

次なる同社のチャレンジは「リ・ナーチャリング」プロセスの自動化にあります。清水氏は「日本の中小企業の多くがターゲットになる『iRec』は大きなポテンシャルを秘めており、拡販の勝ちパターンが見えてくれば大きく売り上げを伸ばすことも可能です。今後、さらなる見込顧客数の増加を見据えた対策も検討しています。商談の1ヵ月後に必ず未決定理由を押さえたメールを配信する。あるいは『新入社員の入ったいまこそ、採用サイトのインタビュー記事制作のチャンス!』といった、季節要因に合わせたコンテンツを配信していくのもひとつの手でしょう。そんなプロセスのオートメーション化が、これからのテーマだと考えています」と展望を語ります。

 

一方で清水氏は「ただ、オートメーション化で社内の稼働を抑えることはできない」と断言します。「インバウンドマーケティングは会社にラクをさせてくれません(笑)。顧客との接点をつくり、いい関係性を築くためには、さまざまな作業、稼働が発生します。そのオペレーションを自社で『手綱』を握って取り組むことにインバウンドマーケティングの本質があり、近道はありません。地道に、こつこつ、正しい汗をかいて取り組むことがフィロソフィーでも語られており、そこを前提にHubSpotも作られているからです」と補足します。

 

そんな清水氏が、インバウンドマーケティング戦略の明暗を分けるポイントと断言するのがパートナー選びです。現在、同社のグロース・ドリブン・デザインサイトの構築をはじめ、インバウンドマーケティング戦略の支援は「HubSpot」のプラチナパートナーである24-7が担当しています。

 

清水氏は「HubSpotはインバウンドマーケティングのフィロソフィーがベースになったツールです。そのフィロソフィーを日本でいちばん深く理解しているのが24-7だと感じています。HubSpotを顧客の事業、マーケティング戦略にフィットさせる継続的なサポートができることが最大の強みです。たとえば、HubSpotに『セールス』という機能があるのですが、これがなんとなく役立ちそうだと感じたら、ひとこと24-7に相談すればいろんなアドバイス、具体的な使い方を提示してくれる。もちろん、難しい専門用語もわかりやすく翻訳してくれます。今後もいろいろなご提案をいただきながら、一緒にビジネスをドライブしていきたいですね」と期待を寄せます。

 

まず経営やマーケティングの課題を洗い出してみること。次にインバウンドマーケティングに精通した信頼できるパートナーを探すこと。そしてあくまで戦略を主導する「手綱」をしっかり握りしめて、参謀となるパートナーとともに額に汗をかきながら地道に取り組むこと。これがインバウンドマーケティングを成功させる秘訣といえるかもしれません。

 

インバウンドマーケティング

企業名

株式会社プロコミット

業種
  • 採用支援
    人材紹介
事業内容

成長企業に対する、幹部候補の採用支援・人材紹介

従業員数

非公表

URL http://www.procommit.co.jp/