Eメールのクリック率を高めるための6つのステップ

Eメールは、最もROIが高いチャネルであると63%のマーケッターが回答

一方で

4人に1人が「自分に関係ない」という理由で、そのメールをスパムとして処理

(MarketingSherpa, 2011)

FacebookやTwitterなどのソーシャルメディア、LINEに代表される無料通話・メールアプリ、Skypeなどのチャットツールといったコミュニケーションツールの選択肢の幅は年々広がっています。2−3年前、Eメールでのコミュニケーションはもう古いという議論がされていましたが、最近ではその効果が見直されています。(Email: Wanted Dead or Alive

Eメールは一度に多くの人へ情報を届けることができる便利なツールです。しかし、名刺交換しただけで大量のメールマガジンが送られてくることもあります。そのようなメルマガは受信者に最適化されているでしょうか。全ての人に同じ内容のメールを送ると「自分には関係のない内容のメルマガだ」と迷惑がられてしまうでしょう。

インバウンドマーケティングでは、特にリードナーチャリングに欠かせないEメール。「読んでもらえる」Eメールを作成するための6つのステップを紹介します。

Eメールを最適化する6つのステップ

  1. Eメールの目標を設定する
  2. リストをセグメントする
  3. 送信する内容を決める
  4. Eメールを最適化する
  5. A/Bテストを実施する
  6. 結果を計測する

1.Eメールの目標を設定する

Eメールの目標を明確にしましょう。次の3つはマーケティングのゴールに直接結びつかず、質の高いリードを獲得することが難しい目標の例です。

  • ユーザーとコミュニケーションをとる
  • コンテンツと情報を届ける
  • Eメールプロモーションを実施する

定義が明確なEメールの目標の例

  • もっと多くのリードを獲得する
  • 購入直前の状態までリードに育てる
  • 顧客を喜ばせる

これに具体的な数字を組み合わせることが重要です。あなたのマーケティングチームが抱えている問題は何でしょうか。リードのボリュームに問題がある場合は、リードを獲得することにフォーカスしましょう。1か月に必要なリード数の計算式です。

1か月に必要なリードの数
=1か月に獲得する顧客の数 / リードから顧客へのコンバージョンレート

必要なリードの数を把握したら、現状分析と目標設定をします。

  • リードが一番多く流入しているソース(オーガニック検索、ソーシャルメディア、Eメール等)はなにか
  • リード獲得のチャネルとしてEメールを利用しているか
  • 1か月にEメールから何人のリードを獲得できているか
  • 1か月にEメールマーケティングを通して何人のリードを獲得したいか

リードの質に問題があると感じている場合は、リードの教育(ナーチャリング)にフォーカスしましょう。

リードから顧客になるコンバージョンレート
1か月の顧客獲得数  / 1か月に獲得するリード数

現在獲得できているリードの分析をします。

  • 営業チームは、マーケティングチームが獲得するリードの質を低いと思っていないか
  • 営業チームに情報を共有する前に製品やサービスについてリードを教育するために力を注いでいるか
  • リードから顧客へのコンバージョンレートはどのくらいか
  • リードから顧客へのコンバージョンレートをどのくらいにしたいか

具体的な目標の例

Eメールマーケティングを通してリードを教育することにより、リードから顧客へのコンバージョンレートを5%増加すること

2.リストをセグメントする

セグメントされたEメールのリンクは、セグメントされていない場合より50%多くクリックされている、というデータがあります。(MarketingSherpa, 2011)

セグメントされていないリストでは、個々の属性や行動を考慮しない内容のEメールとなってしまいます。ペルソナを設計し、その人に向けたEメールを作成することから始めましょう。また、ペルソナが購買サイクルのどのステージにいるのか、ということを考慮することも非常に大切です。

インバウンドマーケティングのライフサイクルステージ

Eメールマーケティングの成功のカギ

適切なメッセージを、必要としている人に、正しいタイミングで送信すること

リストを作成する

  • セグメントの一つひとつを定義するために使用する判断基準(クライテリア)はなにか
  • リードをカテゴライズするために手元にあるデータはなにか

この2つの質問の答えが明確になったら、

  • そのデータをグルーピングする方法を決める
  • ターゲットリストを構築するためにそのクライテリアを使う

リストをセグメントする項目例

地域、年齢、性別、業界、職業
過去の購入履歴、購入の嗜好、購入頻度、購入のサイクル、購入時の行動
興味の深さ、教育レベル、Eメールのタイプ、満足度
店鋪での購入か、オンラインでの購入か、ショッピングカートの放棄率、フォームの放棄率

3.送信する内容を決める

ステップ1で設定した目標に合わせて、「リードを獲得するためのコンテンツ」であるEブックを紹介するEメールや「リードを教育するコンテンツ」であるウェビナー(Web上で開催するセミナー)を案内するEメールを作成しましょう。

コンテンツの種類

  • Eブック
  • ウェビナー
  • ブログ記事
  • 製品アップデート
  • ビデオ
  • 調査

どのようなタイプのコンテンツがあなたのオーディエンスに最も適しているのでしょうか。あなたのオーディエンスは、

  • どのような話題に興味がありますか?
  • どのようなフォーマットのコンテンツを好みますか?
  • どのくらいの分量のコンテンツを好みますか?

4.Eメールを最適化する

Eメールを最適化するポイント

  • 件名
  • 送信者
  • パーソナライゼーション(記事本文に受取人の会社名や名前を含めること)
  • 本文のコピー
  • 画像
  • CTA(コール・トゥ・アクション)
  • ソーシャルメディア共有ボタン
  • 購読解除リンク
  • モバイル最適化

5.A/Bテストを実施する

仮説を立ててテストを実施しましょう。単なる「推測」だけで終わらせてはいけません。ステップ2で作成したリストをランダムに2つのグループに分けて、それぞれに異なるバージョンのEメールを送信します。

A/Bテストのポイント

  • 一回の送信でテストをするのは一つの項目にする
  • 一度にテストするのは2つのバリエーションまでにする
  • 全てのA/Bテストにおいて明確なゴールを設定する

A/Bテストを実施する箇所

  • 件名(72%のマーケッターが件名のA/Bテストを実施しています)
  • 提供するコンテンツ(Eブックなど)
  • フォーマット(テキストベースかHTMLメールか)
  • 送信者の名前(会社名を入れるかどうか)
  • 送信する時間

6.結果を計測する

開封率とクリック率を計測するだけでは十分ではありません。行った全ての施策が次の目標に活かされるように結果を結びつけましょう。

計測すべき項目

  • クリック率と開封率
  • バウンスレート(メールアドレスが宛先不明などで送信エラーとなった割合)
  • 購読解除率
  • Eメールで獲得したリードの数
  • リードからカスタマーへのコンバージョン率

次のEメールの目標を達成するためにデータを戦略的に利用しましょう。

  • クリック率の平均値は上がっているか、下がっているか。それはなぜか
  • Eメールマーケティングから多くのリードを獲得できたか、できなかったか
  • リードから顧客へのコンバージョン率は増加したか、減少したか
  • 翌月は、これらの計測値をどうやって向上できるだろうか

次回は、ステップ4の「最適化されたEメール」をもう少し掘り下げていきます。インバウンドマーケティングのポイントは、コンテンツとコンテキストです。個々のユーザーに最適化された、質が高くて役に立つ情報を届けましょう。

※参照元:Sarah Goliger氏によるセッション「6 Steps to Optimize Your Emails for Higher Click-Through Rates and Conversions 」(INBOUND 2013


インバウンドマーケティング入門03 CLOSE(顧客に転換)