BtoB企業のオウンドメディアの立ち上げの際のポイント
- 2016年06月23日 11:30
- インバウンドマーケティング
自社が所有するメディアはすべてオウンドメディアです。自社で管理しているWebサイト、ECサイト、コミュニティサイト、ブログなどはすべてがオウンドメディアです。
前回は、BtoB企業のオウンドメディアの成功事例をいくつかご紹介しました。
今回は、特にB2B企業がブログを中心としたオウンドメディアを構築する際に考えるポイントを整理してみました。このポイントは、これからオウンドメディアの運用を始める方だけではなく、すでに運用して2−3年が経過している企業にとっても、改めてオウンドメディアの方向性を見直すときにも役立ちます。
1.オウンドメディアの目的とゴールの設定
オウンドメディアの目的、達成するべきゴールを決めます。オウンドメディアのすべての戦略は、このゴールを達成するための施策になります。
ゴールでは、新規顧客層の開拓、リピート顧客の増加、認知度の向上、人材採用など、オウンドメディアで実現するべく目的を設定します。
また、ゴールを設定したら、KGI (Key Goal Indicators:重要目標達成指標)を定めるといいでしょう。KGIは定めたゴールの達成度合いを評価するための具体的な数値です。
月の売上を現在の売上額から30%アップする
Webからの問い合わせの営業転換率を30%にする
メルマガ登録者を3000人にする
ゴールとKGIを設定すると、ターゲットとする人、ターゲットが必要とする情報なども見えてきます。さらに、KGIを達成するための成功要因を整理し、具体的な日々のアクションを評価するためのKPIを設計します。例えば、コンテンツ数、PV、問い合わせ件数などです。
ゴールの設定方法については以下の記事を合わせてご覧ください。
インバウンドキャンペーンのゴール設定方法
2.オウンドメディアのコンテンツの方向性
ゴールを決めたら、そのゴールを達成するためには、どんなコンテンツが必要なのかを考えます。
B2Bのオウンドメディアで作成されるコンテンツのタイプには、ニュース、事例紹介、オピニオン、概念の解説、チュートリアル、インタビューなどがあります。
ゴールを達成するためには、ユーザーの意識・態度変容が必要ですから、どういった情報があれば関心を持ってもらえるか、資料のダウンロードや問い合わせなどのアクションにつなげられるかといったことも踏まえて、必要なコンテンツを整理していくとよいでしょう。
3.運用体制の整備
オウンドメディアで定期的にコンテンツを配信するためには、運用体制を整える必要があります。コンテンツの企画者、ライター、カメラマン、サイト制作者、解析担当者など、役割に応じて必要な人を割り当てて、定期的に配信できる体制を整えます。
運用体制の整備については、以下の記事にまとめていますので、合わせて参考にしてください。
誰が何をやるの!?失敗しないコンテンツマーケティングの体制づくり
4.コンテンツの配信方法
コンテンツを公開するだけでは、アクセスがなかなか増えないことがあります。うまくターゲットに届くように配信の工夫が必要です。B2Bのオウンドメディア運用で、活用するべき手法を紹介します。
ソーシャルメディアを活用する
オウンドメディアを運用する際は、Facebookページ、Twitterも合わせて運用することがおすすめです。コンテンツを公開したら、まずは自社のソーシャルメディアでシェアして、届けましょう。もちろん、ソーシャルメディアは「いいね!」やフォロワーを増やしておく必要があります。
導入事例や協業などで、インタビューなどに協力してもらった場合は、その企業からもコンテンツをソーシャルメディアなどでシェアしてもらうようにお願いしてみましょう。
Facebookページは投稿の宣伝もできますので、特に読んでもらいコンテンツは、広告も活用してみてもいいでしょう。
メルマガで紹介する
メルマガの配信リストを持っているなら、メルマガのコンテンツの1つとして、オウンドメディアを紹介しましょう。
コンテンツの配信について詳しくは以下をご覧ください。
作ったコンテンツを最大限に活かす!複数チャネルを使ったプロモーションの技
5.コンテンツの配信計画
コンテンツタイプを踏まえて、どのタイミングでどんなコンテンツを公開していくかを考えます。
季節やイベントなどのタイミングなどのスケジュールはもちろん、事業計画やサービスのリリースなど自社の計画、見込み顧客の決算や予算編成の時期、競合の動向や業界のイベントなどの外的要因も踏まえたコンテンツの計画が必要です。
特にサービスのリリースタイミングやリニューアル、注力するサービスなどがあれば、計画的なコンテンツ配信をしましょう。プレスリリースなど、他の手法も組み合わせて、注目度が高まるタイミングで集中的にコンテンツを配信するといったことも重要です。
まとめ:始めるのは簡単、継続してゴールを達成するのは困難
オウンドメディアは始めようと思えば、すぐに開始できます。しかし、よく考えずに始めてしまっても、事業に意味のある活動にはなりません。
そもそも何の目的でオウンドメディアを始めるのか、ということをよく考えた上で、どうコンテンツを用意し、配信していくのかをしっかり整理してからはじめましょう。
以下に、BtoB企業がオウンドメディアを運営する上で重要となるビジネスブログについて解説したEブックをご用意しました。効果的なブログ記事のレイアウト、プロモーションの仕方、ソーシャルメディアの活用方法などをご紹介しております。
また、オウンドメディアを始めるにあたってのポイントや構築方法などについては、書籍「オウンドメディア制作・運用ガイド」にも紹介していますので、合わせて参考にしてください。