コンテンツマーケティング

今回のブログでは、(今までもこれからも)マーケティングにはコンテクストが重要である、ということをお伝えさせていただきます。コンテクスト(Context)とは直訳すると、「文脈」、「(文中の言葉や文章の)前後関係」また、「事情」、「背景」などといった意味合いです。2013年5月のDXブログで、「レスポンシブからアダプティブヘ〜必要な情報を、必要なときに、必要としている人へ」という記事を、マーケティングではなくデザインの観点からユーザーエクスペリエンスもユーザーのコンテキストを理解することが重要であることをご紹介しました。

このブログ記事は大きな反響を呼び、2年近く経過した今も反響をいただき続けています。

それから2年経った今、コンテンツマーケティングが大流行しており、その売り文句に注目していると、「コンテンツSEO」、「新しい形のSEOであるコンテンツマーケティング」、「コンテンツマーケティングをしませんか?」のようなフレーズが非常に多くなり、「1にコンテンツを量産、2にコンテンツを量産、3にコンテンツを量産」という風潮が強くなってきているように感じます。

しかし、果たしてその流行にのってコンテンツマーケティングをごりごり押し進めることは自社にとって最善の選択肢なのでしょうか。その進め方は本当にあっているのでしょうか。今回はコンテクストの目線からまずなにを先に考えるべきかをお伝えします。

コンテンツ量産の先にまっているものは、自分には関係無いコンテンツの山ではないか

コンテンツマーケティングで起きているような流行が一時のソーシャルメディアマーケティングの流行のように爆発的に強くなるとどうなるでしょうか。当然ですが、コンテンツがウェブ上に溢れかえります(ここでいうコンテンツとはブログ記事などのコンテンツとさせていただきます)。では、溢れかえったコンテンツは本当に有益なのでしょうか。

では、なぜブログに代表されるコンテンツマーケティングがこのようにうたわれるのでしょうか。その理由として一般的に言われているのが、

  • ブログは更新頻度を高く保ちやすくWebサイトの新鮮度合いを高く保つことができる
  • ブログでその業界の知識や経験を公開することでポジションを確立することも可能
  • ブランドの認知度を向上することが可能

などと言われています。

しかし、昨今の流行のようにコンテンツの量産がそのようなことに本当につながるとは考え難いです。では、そもそもコンテンツマーケティングとは一体何でしょうか。米国のContent Marketing Instituteによるとコンテンツマーケティングの定義は、

”Content marketing is a strategic marketing approach focused on creating and distributing valuable, relevant, and consistent content to attract and retain a clearly-defined audience-and, ultimately, to drive profitable customer action.”

(参照元:What is content marketing?

とあり、ざっくりと意訳をすると、“明確に定義されたオーディエンスを惹きつけ、維持するために価値があり、関連性があり、一貫性を持ったコンテンツを制作し、届けることに注力した戦略的なアプローチで、結果として利益につながる顧客のアクションを期待することができる”と言われています。

つまり、コンテンツマーケティングを正しく定義にのっとり行うとすると、ブログなどのコンテンツをウェブ上(オフラインでもですが)に出すときは、あなたのビジネスの理想とする顧客像に対して、彼らが価値を感じてくれるコンテンツを出すことが重要、ということになります。

これは、昨今の流行しているように感じる「まずコンテンツ」、「まずブログ」とは異なります。特定の顧客像が価値を感じてくれるコンテンツを、最適な方法とタイミングで届けることが理想で、その結果として自社のビジネスに貢献する、ということです。

そのために、理想の顧客像にとってコンテンツを公開する場所にブログが最適であればブログ、その届ける方法がソーシャルメディアであればソーシャルメディアを用いる、と考えることが自然です。

加えて、ターゲットオーディエンスのコンテキストを深く理解せずに、まずコンテンツを量産するという姿勢をとることは、当然ながら上記で説明したブログの3つの強みを発揮するとは言い難く、作り手にとっても読み手にとっても時間の浪費をするのみでよいことはありません。逆に、不必要なコンテンツでインターネット上、あなたのウェブサイト上を雑多な状況にし、自社のブランドのイメージや評判を落としてしまうだけです。

価値のあるコンテンツを届けるために必要なのは量産ではなく、まず顧客への理解ではないのか?

インバウンドマーケティングを提唱しているHubSpotは、2012年ごろからコンテクストマーケティング(Context Marketing)の重要性を伝え始めてきました(こちら:What’s the Deal With This Whole “Context Marketing” Thing?)。また同時期に発売された高広伯彦氏の著書「次世代コミュニケーションプランニング」などでも非常にわかりやすく学ぶことができます。

「次世代コミュニケーションプランニング」の中で引用させているWikipediaのコンテクストを説明
した一文を二重引用させていただくと、

例えば日本で会をする2者が「ママ」についてをしているに、その2者の立関係性、前後の会によって「ママ」の意味はなる。2人が兄弟なのであれば自分についてのであろうし、クラブホステス同士の会であればの女主人のことを指すであろう。このように相的に定なる言合は、コミュニケションをとる2者のでその関係性、背景や状する認識が共有同意されていなければ会が成立しない。このような、コミュニケションを成立させる共有情をコンテクストという。

と、とてもわかりやすくコンテクストとはなにか?が想像がつくと思います。

このコンテキストの概念をマーケティングに乗せた場合(のせるべきですが)、コンテンツマーケティングは、適切なコンテンツを、適切なオーディエンスに、適切なタイミングで届けられるべきということになります。それらを守れば、例えば、

  • ターゲットオーディエンスが本当に欲しがっている情報をより正確に届けることができ、結果としてあなたのマーケティング(ブランド)に大切にされていることを感じてもらえる。
  • ターゲットオーディエンスにとって必要な情報を届けることになるため、高いコンバージョン率などのよりよい結果を期待することができる。

のような、メリットを期待することもできます。

まずはコンテンツを量産する!というスタイルだと、検索ロボットがサイトに新しいコンテンツが量産されるのでサイトが新鮮である、と判断し検索のアルゴリズムへプラスの結果をもたらし、サイトへ人々が多く流入するかもしれません。

しかし、コンテクストを考慮していないコンテンツマーケティングを行ったとしても、ターゲットオーディエンスはあなたのメッセージを受け取る準備ができていなかったり、メッセージを理解できない可能性が高まります。

当然ですが、潜在顧客や見込み客がメッセージをみて腑に落ちなければ、「資料請求はこちら」などへアクションを起こすことなどは考えづらく、コンバージョンが上がることも期待しづらくなります。もちろんコピー(模倣)のようなコンテンツもよくありません。

では、正しくコンテンツを作る上で考えなくてはいけないことはどういったことでしょうか。

コンテンツマーケティングで本当に重要なことは?

本当に価値のあるコンテンツを提供するためにはどういったことを理解する必要があるのでしょうか。

  • コンテンツマーケティングとは、コンテンツを量産することでは決してない。戦略的に、SEOやソーシャルメディアマーケティング、Eメールマーケティングなどとの組み合わせを考える必要があることを理解することがまず重要
  • バイヤーペルソナを策定。ターゲットオーディエンをきめることによって、あてずっぽうのコンテンツを作成する必要性が減る
  • コンテンツはペルソナのコンテクストを加味するべきで、デモグラフィック情報などに加えて、個人のニーズや、悩み、ビジネス上でのゴールなども加味する必要がある
  • コンテンツマーケティンググリッドを作成して、どのペルソナのどの購買のステージに対してどのような切り口で解決策となるようなコンテンツを作成するかを考える。また、ペルソナが使う「言葉遣い」や「用語」を用いて、コンテンツが伝わりやすいように努める

これらのポイントをおさえることによって、適切なコンテンツを制作することの指標となり、読み手側も時間を無駄にすることもなく、また書き手側も自身のビジネスの顧客や潜在顧客に対して的確なメッセージを届けることにつながります。

つまり、繰り返しになるのですが「まずコンテンツを量産」ということを戦略なしに行うとあなたのビジネスに対して意味はなく、関連性が低かったり、役に立たない情報があなたのウェブサイトを埋め尽くし、結果として自身のビジネスへマイナスの影響をあたえます。

そのため上記のような点を注意することによって、そもそもブログが有用なのか?コンテンツを届けるためにはどのソーシャルメディアを用いるべきなのか?など、まずはあなたのビジネスのペルソナやカスタマージャーニーを考えてあげることが、本当に価値のあるコンテンツを制作していくための最初のステップになります。


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