Conversion Rate Optimization

今回は、オウンドメディアを活用したコンテンツマーケティングにおけるコンバージョン率向上の考え方、そして向上のための手法について解説します。

コンテンツマーケティングのコンバージョンとは

そもそも、コンテンツマーケティングの実践にあたって、コンバージョンを何に設定するのか、決める必要があります。しかし、コンテンツマーケティングのコンバージョンを明確に決めていないこともあるのではないでしょうか。

コンバージョンとは、「購入」「会員登録」「資料請求」「問い合わせ」「メルマガ登録」「予約」「特定ページの閲覧」など、何らかの行動をユーザにとってもらうことです。

そして、この行動は計測可能なものでなければなりません。「購入」をコンバージョンにしても、ECサイトがなく店舗での販売のみであればコンテンツマーケティングのコンバージョンに設定することはできません。またコンテンツマーケティングのゴールが「ブランド認知」だからといって、「ブランド認知」をコンバージョンにしても、こちらも計測は難しいので、コンバージョンには設定できません。

もちろん、どちらの場合も店頭でのアンケート、オンラインアンケートなどを使って、計測することはできなくはありませんが、週単位、月単位で計測するというのは難しいでしょう。

よって、コンバージョンを設定するときは、計測できるような仕組みを用意をする必要があります。コンテンツマーケティングと同一サイト内で、会員登録や資料請求、問い合わせなどができる場合は、Googleアナリティクスのコンバージョン設定で可能ですが、ECサイトなど別ドメインのサイトでの決済完了までをトラッキングするには、Googleアナリティクスのアトリビューションやeコマーストラッキングなどの設定を行うか、別途ツールなどを導入して計測するようにします。システムの都合上、購入完了までの計測が難しければ、「ECサイトへの誘導」などコンバージョンを変更します。

コンバージョン率を改善するためのコンテンツ設計

コンバージョンを決定したら、その改善施策を考えます。コンバージョンの種類によって、改善施策は異なりますが、以下のような施策が考えられます。

コンテンツからの誘導を増やす

期待する行動を起こすための経路をコンテンツ内に用意します。バナーや文中のリンクなどで誘導します。

コンテンツでコンバージョン行動を起こすきっかけを作る

コンバージョン行動を起こすべき、理由をコンテンツの中で伝えます。「会員になるとポイントが貯まる」「メルマガ登録すると最新情報がわかる」「詳細な事例は資料ダウンロード」など、ユーザのメリットを伝えます。

コンテンツマーケティングの場合は、そこまで直接的な伝え方でなくても、会員登録することで使える機能やサービスを紹介する、商品の開発秘話を伝えるというように、コンテンツでコンバージョン行動をとることに興味を持ってもらい、誘導するということもできます。

コンテンツの目的を明確にして配分する

コンテンツには、コンバージョンにダイレクトに効く情報もあれば、そもそもの認知を高める情報、信頼を得るための情報などがあります。全部コンバージョンのためのコンテンツにしてしまうと、いかにも宣伝ばかりのコンテンツになってしまい、結果としてコンテンツ自体が見られなくなってしまうことがあります。

ですから、集客できるコンテンツ、認知に有効なコンテンツ、コンバージョンに有効なコンテンツなど目的を明確にして、配分します。コンバージョンに有効として分類されたコンテンツはコンテンツごとにコンバージョンを比較し、どういうメッセージがコンバージョンに効果的かを発見します。

コンバージョン率を改善するための手法

コンバージョン率を改善するための手法としては、以下のようなものがあります。

ABテスト

上記で紹介したような誘導や行動を起こすきっかけについては、設置する位置、伝えるメッセージ、バナーであればクリエティブを、複数パターンを用意して、どれがもっとも結果が出るかを検証します。他よりも効果が高いパターンが見つかれば、そのパターンに寄せて、さらにそこでABテストを繰り返します。

しかし、ABテストは「特定のパターンが効果的なユーザ」にターゲットを絞込みすぎて、他のユーザを切り捨ててしまうことがあります。例えば、「安い」「かわいい」の2つのメッセージがあった時に「安い」のほうが効果があるからといって、安いに特化してしまうと、「少し高くてもかわいければ買いたい」というユーザを切り捨ててしまうことになるということです。コンバージョン率だけでなく、そもそもの母数が減り過ぎないように、時に有効でなかったパターンを改善することも必要です。

入力フォームの改善

お問い合わせ、資料請求、会員登録などは、入力フォームに情報を入力してもらう設計になっているでしょう。この入力フォームを改善させることでコンバージョンを改善できる場合があります。

入力は簡便か、不必要な情報入力を求めていないか、ボタンの押し間違えなどが発生しないか、といったことを見直します。

コンバージョン改善は、コンバージョンに近いところから改善すると効果がでやすいという人もいるように、すでにコンバージョン行動をとる気になっている人を離脱させないための施策です。

ヒートマップによる改善

画面のスクロールやマウスの動きから、ユーザの目線の動きを可視化するツールがあります。ヒートマップを使うことで、見られている場所、見逃されやすい場所がわかるので、改善をしていくことができます。

ユーザ観察による改善

ユーザに実際にサイトを利用している様子を観察する手法です。Google検索で情報を探してもらうときに、どんなキーワードを使うか、どんなページをクリックするか、自社サイトにたどりついたとき、どれくらいコンテンツを読んでいるか、コンバージョンするか、なにが理由でコンバージョンには至らないか、などを観察します。ただ観察するだけでなく、思ったことをそのまま発話してもらうという手法もあります。

ユーザ観察で得られた情報を元にコンテンツの要素やメッセージなどを改善します。

コンバージョンに振り回され過ぎないこともコンテンツマーケティングでは重要

コンテンツマーケティングにおけるコンバージョン改善についてまとめました。ただ、コンテンツマーケティングの目的がコンバージョンとして計測できないもの(ブランディング、認知、ファンづくりなど)である場合、設定したコンバージョンを意識し過ぎると、本来のゴールから離れてしまうことがあります。コンバージョン率を考え過ぎると、視野が狭くなってしまったり、短期的な変動に一喜一憂してしまう傾向があるのは否めません。本来のゴールに照らしあわせた上で、大局的な視点からもコンテンツマーケティングを評価できるようにしておきましょう。


コンバージョン率最適化