im7_1

CRMツールに興味を持ちつつも、顧客情報をとりあえず「エクセル」で管理し続けている企業も多いのではないでしょうか。しかし、CRMツールは顧客管理に特化したものであるため、エクセルにはない機能も備えています。そこで今回は、エクセルとCRMツールそれぞれのメリットとデメリットを整理しつつ、顧客管理を効果的に行う方法をご紹介します。

目次

エクセルでの顧客管理

展示会で交換した名刺、何らかのキャンペーンで得た応募者情報など、BtoB・BtoC問わず、どんな企業にも顧客情報が集まります。会社名・氏名・居住地・電話番号・メールアドレスなどの顧客情報を、エクセルで管理している企業は多いのではないでしょうか。なかには、エクセルに集約はしておらず、顧客管理は各営業マン任せ、名刺がデスクの上や引き出しのなかに散らばっている状態だという企業もあることでしょう。 企業にとって、顧客情報は大切に扱うべきものです。「大切」とは、厳重なセキュリティ管理下で保護すべきという意味と、宝物のような存在であるため有効活用すべきという2つの意味を含んでいます。

エクセルでの顧客管理のメリット・デメリット

多くの企業が活用しているだけあって、エクセルでの顧客管理はもちろん可能です。ただ、便利な点とそうでない点があります。あらためてメリットとデメリットをまとめてみました。

【メリット】

  • 慣れ親しんだものである
    エクセルは事務作業によく使われているので、ビジネスの現場で「エクセルの使い方がまったくわからない」という方はいないのではないのでしょうか。ファイルを開いて情報を確認・入力するだけなら多くの方が抵抗なくできるはずです。
  • 教育コストが掛からない
    エクセルに馴染みのある社員がほとんどだからこそ、「使い方を教える」といった教育の時間・費用の手間が掛かりません。 
  • 項目などを自由に設定できる
    セルの追加・編集等が可能であるため、管理したい情報に合わせて、ある程度自由に顧客管理のフォーマットを作成することができます。

【デメリット】

  • 1つのファイルを複数人で同時編集できない
    エクセルを開いて作業をしようとすると、「編集中のためロックされています。」といった文言が出てきたことはないでしょうか。同時に編集ができないのは不便です。最近は「共同編集機能」も可能になっていますが、そのためにはファイルを「OneDrive」にアップロードしなければならないなど、これまでと違う環境や手順を加える必要が出てきます。 
  • 外出先からの作業に不向きである
    エクセルは、同時編集のしづらさなどから、あまり外出先での作業には適していません。いわゆる「差分」が生じやすくなります。そのため、営業マンが外出先で顧客情報を閲覧・入力するといったことがしづらく、いったん帰社してから作業をしなければいけなかったり、すぐ取り掛かれず後回しにした結果、入力を忘れてしまい、情報が追加・更新されず古くなってしまう事態が起こりえます。
  • 操作ログが残らない
    複数人でエクセルを共有していると、顧客情報を間違って消してしまったり、誤った値を上書きしてしまったりすることがあります。そうした編集・操作の履歴が残らないため、なにかがあったときに原因の確認や復旧に時間を要してしまいます。 
  • データ数が多いと動きが鈍くなる
    扱う顧客情報や管理する項目の数が多くなったり、関数などを複雑に組んだりしていると、エクセルファイルが重くなり、動作が遅くなってしまうことがあります。これでは、仕事のスピードに支障をきたしてしまいます。
  • 情報漏洩などセキュリティ面の危険性がある
    エクセルは、USBメモリでの持ち出しコピーファイル作成が容易にできてしまうため、情報の分散や漏洩などといったセキュリティ面で大きな不安がつきまといます。

多くの企業がエクセルで顧客管理をし続けるワケ

エクセルで顧客管理を行うデメリットのなかには、営業活動や日頃の作業に支障をきたすものも。そのため、「エクセル管理を続けていて大丈夫だろうか?」と不安に思う方もいるでしょう。しかし、そう思いつつもエクセルで管理し続けている企業はまだまだ多いのです。それは、なぜなのでしょうか。
  • どんなツールを導入すべきかがわからないから
    「顧客管理ツールを導入した方がいい」とわかっていても、顧客管理ツールは多種多様でさまざまな機能があるため、どれを選べばいいかわからなくなってしまい、後回しになりがちです。 
  • 追加の投資が必要だから
    エクセルは業務用のソフトウェアとして、企業で使うPCにプリセットされていることがほとんどです。そのため、コストが掛かっているという意識を持ちづらいものです。一方で、有償の顧客管理ツールを導入するとなると、初期費用や月額費用を支払う必要があり、「追加のコスト負担が発生する」という認識を持ってしまって、二の足を踏んでしまいがちです。
  • 費用対効果を算出しづらいから
    「大きな成果が得られるなら、コストが掛かってもツールを導入する価値がある」とみなす企業は多いでしょう。ただ、顧客管理ツールを初めて導入する際には、「このツールを使うことで、どんな費用対効果が得られるのか」を想像しづらいものです。実際は、売上高の向上・工数の削減などに役割を果たすのですが、導入前から「●●が▲パーセント改善する」といった試算はしづらいため、導入を迷ってしまうのです。 
  • 社内のさまざまな人の協力が必要だから
    顧客管理ツールを導入するとなると、入力のルールなどを決めなければなりません。これまでのエクセル管理に慣れているメンバーに、新しくツールの使い方やルールを覚えてもらうことは、多少なりとも負担を掛けます。そんななかで協力してもらうためには、皆が納得する導入目的や導入メリットを提示する必要があり、そこで苦労している企業もあります。

CRMツールとは?

im7_2

従来のエクセル管理から変更する難しさも知った上で、ここからは顧客管理ツールについての理解を深めていきましょう。顧客管理ツールは「CRMツール」とも呼ばれます。CRMとは、「Customer Relationship Management (カスタマー リレーションシップ マネジメント)」の略で、日本語では「顧客関係管理」などと訳されます。 CRMは、顧客や見込み顧客の情報を適切に管理・利用して、企業との関係を構築していくという概念、経営手法です。つまり、CRMの本来の目的は単に顧客の情報を1箇所にまとめて記録することではなく、顧客情報をもとに、顧客一人ひとりに合わせたコミュニケーションを行うことで、顧客と長期的に良好な関係を構築することだと言えます。 CRMツールを提供している企業(システムベンダー)は多くあり、機能もさまざまです。しかし、大きくは下記の3つの機能がメインと言えるでしょう。

  • 顧客情報管理を行うデータベース
    CRMツールの肝となるものです。顧客の属性情報、行動情報(例:商談履歴・セミナー参加履歴・来場履歴・アンケート結果など)を管理できます。どのような情報を管理するかは、企業によって異なるため、多くのツールで項目は自由に設計できるようになっています。
  • メール等のコミュニケーションツール
    顧客に対してお知らせ等を配信できる機能も、多くのCRMツールに装備されています。メールは、集客や販促、イベントのリマインドなどさまざまな用途に活用できます。
  • フォーム等の顧客情報収集機能
    セミナー申し込みフォームやアンケートフォームの作成機能を備えたCRMツールも多くあります。こうしたフォームがあることで、顧客情報を新たに集めたり、すでに接点のあるお客様に対して何らかの意見を聞いたりすることができます。

CRMツールを使うメリット・デメリット

CRMツールの概要を前提とした上で、CRMツールを使うメリットとデメリットについて知りましょう。

【メリット】

  • 複数人のユーザーによる同時編集ができる
    エクセルでは難しい、同時編集が可能になります。それだけでなく、ユーザーごとに「閲覧のみ」「閲覧と編集」「全作業を実行できる管理者」などと権限を分けることもできるので、見てはいけない情報にアクセスしてしまう、うっかり削除してしまうなどの人的ミスの可能性を減らすことができます。 
  • 外出先からでも作業ができる
    インターネット環境があればどこからでもアクセスできるため、外出先や出張先からでも情報を閲覧・編集することができます。常に最新の情報を利用できるため、商談や顧客フォローの機会を逃しません。
  • 操作ログが残る
    「いつ、誰が、どのような操作をしたか」が記録されるため、情報の削除・上書き・何らかのエラーなどがあった時に、すぐに原因を確認して対処することができます。 
  • セキュリティ面で安心
    操作ログが残ることもこの理由に含まれますが、特にクラウドサービスのCRMツールであればシステムベンダーがセキュリティ対策などを行ってくれるため、自社に負担をかけずに最新のセキュアな環境を利用することが可能です。
  • 顧客管理に特化しており、顧客情報の活用も可能にする
    本来は表計算ソフトであり、さまざまな用途に幅広く使用されるエクセルとは違い、CRMツールは顧客管理に特化したツールです。そのため、顧客管理を行ううえでの使いやすさが追求されています。また、顧客に対してアクションを起こすメール機能や、顧客の声を収集できるアンケートフォーム作成機能もあるため、顧客情報を単に管理するだけでなく、顧客情報を活用し、顧客とコミュニケーションを取って関係性を構築するといった、本来の意味での「CRM」の推進を助けてくれるのです。

【デメリット】

  • 教育コストが掛かる
    導入後、操作に慣れるまでに多少は時間が掛かります。運用を定着させるためには、CRMツールを使うメンバーに対する操作レクチャーの機会も必要でしょう。 
  • 導入目的、使い方のルールなどを決めないと失敗してしまう
    これはデメリットというより導入における注意点とも言えますが、たとえば「今エクセルで管理しているものをとりあえずそのまま移行しよう」と安易に考えると、活用できない情報でデータベースがいっぱいになり、大切な情報が見づらくなるといった事態も起きてしまいます。そのため、導入前に「移行するデータの範囲」「管理する項目」などの検討が必要です。また、多機能のCRMツールを導入したのに、顧客情報を溜めておく箱としてだけ使っていては、もったいないものです。導入前に、「何のためにCRMツールを導入するのか」「CRMツールのどんな機能を使って何をするのか」を検討して、やりたいことのスケールに合ったCRMツールを選ばなければ、導入は失敗してしまうでしょう。

無料で始めるCRM

ここまで、エクセルとCRMツールそれぞれのメリット・デメリットを紹介してきました。
この記事を読んでいただいて、「CRMツールに興味はあるけれど、導入に不安もある」「エクセル管理をやめたいけれど、費用はかけられない」と悩んでいる方もいるかもしれません。そんな方には、無料のCRMツールを試してみることをおすすめします。一度使ってみることで、CRMツールへの理解が深まります。また、「CRMツールを導入することで、どのような成果が得られるのか」を体感することもできるでしょう。さらに、自社にとって必要な機能・不要な機能についても、使っていくなかで明らかになるかもしれません。

中小企業のセールス活動にぴったりのCRMツール「HubSpot CRM」は、無期限・無料で利用できる点が大きな特徴です。ぜひ、費用の心配をせずにCRMツールを活用してみて、あなたの企業のCRM活動を加速させてください。

完全無料のHubSpot CRMお申し込み

motti執筆:motti
大学卒業後、クラウドのマーケティングツールの提供や運用支援を行う企業に勤務。セールス・マーケティングとしてさまざまなお客様のマーケティング課題を伺い、最適な手法を提案する。同時に、リードナーチャリング業務も担当。現在は、ライターとして独立し、企業様のWebサイトの事例・採用ページ・オウンドメディア等に掲載する記事をメインに取材・執筆している。