domain subdomain

オウンドメディアを立ち上げるときに、ドメインをどうするか、というのは最初に考えるべきことの一つです。

しかし、独自ドメインにするか、サブドメインにするか、サブディレクトリにするか、選択に正解はありません。システム構築の技術的な視点、SEOの視点、読者からのわかりやすさなど様々な視点から考えて、自社にとっての最適解を選びましょう。ここでは、それぞれの特徴と選ぶ時のポイントを整理し、メリットとデメリットを考えてみましょう。

独自ドメインでオウンドメディアを運営する

独自ドメインとは、企業の公式サイトなど普段使っているメディアとは、別のドメインを取得して、サイトを構築する場合です。

例えば、深谷歩事務所の公式サイトはこちらです。

http://officefukaya.com/

ソーシャルメディアやコンテンツマーケティングの記事は、以下の独自ドメインで運用しています。

http://socialmediaexperience.jp/

システム構築

独自ドメインでWebサイトを構築するためには、ドメインを取得する必要があり、維持するためには年間のドメイン利用料が発生します。サーバーに独自ドメインを指定する場合は、DNS設定、ドメイン登録、ネームサーバーの登録といった作業が発生します。

独自ドメインは、そのドメインを習得している限り有効です。企業の公式サイトとは別に管理できるので、異なるサーバーで運用する場合はアクセスの負荷分散ができますし、サーバーの移行なども単独で可能です。

SEO

独自ドメインで運用する場合は、そのドメインが価値あるものとして、検索エンジンから評価されるために、相応のコンテンツ量、品質などが必要です。最初はなかなか上位に表示されないこともありますが、長く運用して更新していれば、評価が高くなります。

当然ですが、ドメインが異なるので、企業サイトなどにリンクを貼れば外部リンクとして評価されます。ただ、今は被リンク数などはそれほど重要ではないので、よほどオウンドメディアの価値が上がらない限り大きな影響はないでしょう。

読者からのわかりやすさ

独自ドメインでオウンドメディアを運用する場合は、ドメイン名にもよりますが、企業サイトのコンテンツとは独立したコンテンツを配信したほうがよいでしょう。読者の期待は、企業の事情に寄り過ぎないコンテンツです。そのドメインを使ったコンテンツが役立つものとして評価されればブランディングにもなります。

ですから、オウンドメディアから自社サイトに誘導したい、自社サイトの問い合わせや資料ダウンロードにつなげたいというときは、あまり独自ドメインは適していません。

メリット

  • ドメインを維持している限り、そのドメインを利用できる
  • アクセスの負荷分散がしやすい
  • 企業とは独立したブランディングも可能

デメリット

  • ドメインの維持費、設定などの手間がかかる
  • 検索エンジンへの評価されるために一定のコンテンツが必要
  • 企業サイトの問い合わせにつなげにくい

サブドメイン

サブドメインとは、企業サイトのドメインなどすでにあるドメインを区切って利用することです。

https://dx.24-7.co.jp/

株式会社24-7の場合、サブドメインでこちらのオウンドメディア(DXブログ)を運用しています。24-7.co.jpというトップレベルドメインの中に「dx」というサブドメインで区切っています。

システム構築

サブドメインを登録する場合、サーバーにサブドメインの登録をする必要があります。サブドメインにした場合、サブドメイン部分だけを別のサーバーに構築するといったことも比較的簡単です。

オウンドメディアのコンテンツが人気になってアクセスが集中することが頻発する場合は、サーバの移行を検討しましょう。サーバー負荷が続いてアクセスエラーになると、企業サイトのほうも影響を受けてしまい、機会ロスにつながってしまいます。サブドメインの場合、アクセス解析を切り分けて評価できます。

ただし、トップレベルドメインを変更や削除することになった場合、サブドメインも失われてしまいます。例えば会社名の変更で、ドメインを変更したら、サブドメインにあったオウンドメディアは、また新しいドメインにサブドメインを登録して移行する必要があります。

SEO

トップレベルドメインのSEO評価がサブドメインにも影響するので、評価が高ければ、追加した直後でも検索時にトップの下に表示されます。しかし、サブドメイン単体での評価はトップレベルドメインに比べて下がる傾向にあるので、オウンドメディアだけを際立たせていきたい場合などは不利になることもあります。特に、似たコンテンツがトップレベルドメイン、サブドメインの両方にあった場合、トップレベルのほうが評価されやすい傾向があるようです。

なおサブドメインからのリンクは、通常の内部リンクとして評価されます。

SSL証明書を利用している場合、通常はサブドメイン単位で費用が発生します(SSL証明書の中には、サブドメインまでも含んだ証明書もありますが、通常より高価です)。

読者からのわかりやすさ

トップレベルに企業名などが入っていれば、その企業のオウンドメディア、サービスの一種だという認識がしやすいでしょう。

異なる複数のオウンドメディアやサービスを運営している場合などは、サブドメインに分けて運用したほうが、URLの視認性も高くなることもあります。

メリット

  • 負荷分散しやすい
  • アクセス解析がしやすい
  • トップレベルドメインのSEO評価を受け継ぐことができる

デメリット

  • 構築時にサブドメイン登録が必要
  • トップレベルドメインが廃止になったときに影響を受ける

サブディレクトリ

サブディレクトリとは、ドメインの中にディレクトリを切ってコンテンツを構築することです。WordPressなどのCMSをサブディレクトリにインストールして利用することもできるので、異なるデザインテーマを適用するといったこともできます。

例えば、以下のサイトはディレクトリで分けて、ブログを運営しています。

https://www.sprocket.bz/blog/

コムニコでは、ブログのサブドメインを用意して、そこから複数のブログをサブディレクトリで運用しています。(この例では、サブドメインのトップにはアクセスできないようです)

http://blog.comnico.jp/we-love-social

システム構築

サブディレクトリは一番簡単に活用できます。FTP/SFTPでアクセスできれば、ディレクトリを区切ってコンテンツを置くことができるので、最も手間がかかりません。トップレベルドメインでSSL証明書を使っていれば自動的に適用されます。

サブドメインと同様、トップレベルドメインが廃止されれば、サブディレクトリも消滅するのは、サブドメインと同様です。

問題は、サブディレクトリだけ分けて別のサーバーに構築するとき、他の2つに比べて設定が煩雑になることです。オウンドメディアに想定以上のアクセスが日常的にある場合でも、簡単にサーバー移行ができないことに注意してください。

アクセス解析では、ドメイン内のコンテンツとして切り分けて解析できないので、Google Analyticsなどでは、URLを見ながら評価することになります。サイト全体のユニークユーザーあたりの問い合わせ率などをKPIにしている場合、オウンドメディアのアクセス数にばらつきが多い場合、評価しにくくなることもあります。

SEO

トップレベルドメインで扱っているコンテンツの内容とサブディレクトリで扱っているコンテンツ内容が同一であれば、一つのドメインの中でのコンテンツが充実していくので、SEOとしては非常に効果的です。

しかし大幅に異なるテーマを扱うサブディレクトリが複数あり、それぞれのコンテンツが薄い場合、評価が下がることもあります。

読者からのわかりやすさ

サブディレクトリであれば、そのドメイン内の一つのコンテンツとして認知されやすいでしょう。トップからも別のドメインに移動することなくアクセスできます。
コンテンツを経由して会社のビジネスに結び付けたいときは、読者にとってはサブディレクトリが一番違和感ないでしょう。

メリット

  • 同一サーバーに構築するなら設定が簡単
  • コンテンツが充実すれば、ドメイン全体のSEOによい影響を与える
  • 企業サイトへの問い合わせにつなげやすい

デメリット

  • サーバーの移行が煩雑
  • アクセス解析の切り分けが煩雑

まとめ:オウンドメディア構築前によく考えよう

独自ドメイン、サブドメイン、サブディレクトリでオウンドメディアを構築する場合のそれぞれの特徴とメリット、デメリットを整理してみました。

企業とは離れて独立して長期的な運用をしたい、コンテンツを大量に用意できるのなら、独自ドメイン、あくまでビジネスの補完的なコンテンツで、サーバの負荷分散も考慮したいならサブドメイン、そこまでアクセス負荷を考慮しなくてもよいなら、サブディレクトリといったところでしょうか。


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