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今回の記事では、リードジェネレーションのカギを握る要素のひとつであるフォームについてお伝えします。

フォームと言われるとどういったものを思い浮かべますか。よくあるフォームに「お問い合わせはこちら」というものがあります。あなたの会社のウェブサイトにもひとつは設置されているかと思います。
フォームは、ウェブからの顧客化を行うために必須と考えられていますが、先日お伝えしたブログ“「お問い合わせ」だけで顧客化できる時代は終わっています。コンバージョンがアップするCTAとは?”でお伝えしたように、「お問い合わせはこちら」というボタンやそれに伴うフォームだけでは顧客化は進みません。

特に昨今のマーケティングオートメーションの流行に伴い、それらツールに含まれる機能によりオンラインへの訪問者に対してプロフィール情報の入力を促すフォームは簡単に作成することができるようになりました。

しかし、気軽にフォーム入力項目が作成できることにより企業側の都合で不必要なフォームの入力項目が増えていることも事実です。スパムメールや、オンラインの情報量の増加により、フォーム入力者もより賢くなり自身に関係のない情報を送られてきそうなフォームに対しては、自身のプロフィール情報を入力しなくなる傾向が強くなってきています。

では、そのような状況の中どのようにウェブサイトから顧客化を進めれば良いのでしょうか。本記事ではフォームをどのように作成し、顧客化を進めていくかについてお伝えいたします。

フォームに設置する入力項目をどのように決めるべきか

まず念頭に置かなくてはいけないのは、フォーム入力項目はあなたの会社のデータベースの情報を増やすためだけに設置すべきでないということです。

多くの企業様のデータベースの状況を伺って感じることの一つに、データベースに格納されているデータの項目が不必要に多い、ということがあります。もちろんすべてのケースではないのですが、「問い合わせはこちら」などのフォームで、不必要に情報を取得しようとしていませんか。

場合によっては、「お問い合わせはこちら」というフォームで住所などを聞いているケースなどがあります。また、「(紙での)資料請求はこちら」などでは住所を聞かれることは理解できますが、電話で済みそうな内容に対してフォームに住所を含める必要性はありません。

このように不必要な入力項目を設置することは、ウェブサイトにきた見込み客があなたに対して悪いイメージを持ってしまい、購買行動を鈍らせることにつながります。

そのようなケースが思い当たる場合、まずフォーム作成をする前に以下の4つの質問を自分たち(自分のマーケティングチームとセールスチーム)にしてみましょう。

  1. フォームの目的は何か?
  2. 誰がどの購買のステージにいるときに入力するフォームなのか?
  3. フォーム入力で聞く質問項目は本当に必要な情報なのか?

これらの質問がフォーム入力項目の目的を明確にし、顧客化の流れを設計するときに必要になります。

フォーム設置の目的は何のためで、誰に対して設置しているのか

一般的にフォーム入力を設置する理由とは、フォーム入力者が誰であるかを特定するためのものです。しかし、それだけではなくフォーム入力者をマーケティングチームとセールスチームが理想としている顧客像であるかを知るためであり、またその人たちの興味関心度合いを知ることにあります。
そのため入力してもらうことの引き換えにフォーム入力者に対して、価値のある情報をプレゼントする、ということも重要です。(関連記事はこちらを参照ください:オファーとは?〜トラフィックをリード化させるための必須コンテンツ〜

例えば、「問い合わせはこちら」のようなフォームでは、パーソナライズした情報を問い合わせ者に対して電話で提供することが多いため、その価値を提供するために多くの入力項目を設置しているケース(住所などでなく、どういった理由で問い合わせをしているのか、などの製品サービスに対してどれくらいの興味関心をもっているかを判別できるような項目)が想定できます。

それに対して、ダウンロードできるようなオファー(プレゼント)の一つである「◯×業界2015年度最新動向レポート」などに「お問い合わせはこちら」に対して設置しているフォーム項目(電話番号など)と同じものを設置する必要性はありません。

つまり、「お問い合わせはこちら」のような見込み客との接点と、「◯×業界2015年度最新動向レポート」では、そもそも見込み客の興味関心度合いが全くもって異なり、フォームへ入力することに対して心理的な障壁の持ち具合が異なるということです。

では、その購買に対しての心理的な障壁や本気度が異なる人たちに対してどのようにフォームを設置すれば良いのでしょうか。

フォームの入力項目数と質に「段差」を作る

フォーム入力項目を作成する上で前提となるのは、入力者と想定されるペルソナを知ることです。また、彼らがどのような購買のステージ(カスタマージャーニー)にいるかを知ることも非常に重要で、それらを知ることによってフォームの入力項目数と質に「段差」をつけることができます。

(ペルソナについてはこちら:バイヤーペルソナとは?〜なぜペルソナを作ることが重要か〜)

(バイヤーズジャーニーについてはこちら:カスタマージャーニーとは?〜価値のあるコンテンツを届けるために知っておくべき必須事項〜)

ペルソナカスタマージャーニーを知ることによって、入力者が誰で、どのくらいあなたの製品サービスに興味をもっているかを想定することができます(ただし、分析先行の手法はお勧めしません。まずはどのペルソナがどの購買のステージでどのような入力をするかについて仮説を立ててから設計してください。さもないと“仮説“と”結果”の差が明確にならず、闇雲にフォーム項目をいれかえることにつながってしまいます)。

このようなことをしてフォーム入力項目に段差をつけるべきである理由には大きく二つの理由があります。

  1. フォームへの心理的障壁
  2. プレゼント(オファー)の価値

1.フォームへの心理的障壁

一つ目の“フォームへの心理的障壁”とは分かりやすく言うと、あるページへ飛んだ時に突然出現する縦長のフォームを想像すればよいかと思います。そのような長いフォーム項目を入力することは面倒なことで、入力の最中に入力者の気持ちを変えてしまうことがあります。スマートフォンユーザーなら尚更のことです。

やたらとオープンクエスチョン(自由記入式の質問)が多かったり、ドロップダウン式の質問なのだが対象となるペルソナには想像のつかない言葉遣いの質問項目の場合は入力者に不必要に考える時間を課すことになります。

そのような場合の改善策として、オープンクエスチョンの数は一般的には購買のステージが深くなってきた(つまり、カスタマージャーニー上で、購買意欲が強い)人たち向けにした方が良い可能性が高いため、質問数を控えるなどすることが必要であるということです。

また、ドロップダウンのような選択形式の質問でも、実際の顧客化した人たち、もしくは顧客と接しているセールスチームの人たちに聞くなどして、質問内容として入力者が簡単に理解できるものなのかを確認し、セールスチームが本当に知りたい内容なのかを確認することが鍵となります。

2.プレゼントの価値

2つ目の“プレゼントの価値”とは、問い合わせしたい人が入力するフォームとEブックなどのダウンロードコンテンツに興味がある人が入力するフォームでは、入力者の目的が全く異なります。つまりプレゼント(オファー)の価値が異なるのです。

これは、ニュースレターを送るためによく行う「メルマガ登録はこちら」でメールアドレスを取得することに対して、あなたのセールスチームやサポートチームが対応することが必要になる「製品サービスについてのお問い合わせはこちら」とは異なるということです。

目的の異なる3つのフォーム

オファーをダウンロードしてもらうことを目的にしたフォーム

例えば、下記画像はHubSpotが作成したEブックをプレゼント(オファー)として受け取るために入力しなくてはいけないフォームです。

  • Email
  • URL
  • 職位

フォーム1

無料トライアルを目的にしたフォーム

Eブック用のフォームに対して、オンラインから申し込むことができるHubSpotの「無料トライアル」フォームでは以下の項目を質問します。

  • Email
  • URL
  • 職位
  • 現在ご利用のCRMは?

さらに興味関心に合わせた詳しい質問項目が追加されており、上記のEブックのフォーム入力項目とは異なります。

フォーム2

お問い合わせを目的にしたフォーム

さらに、HubSpotのセールス担当者やサポート担当者と会話をすることができる「マーケティングソフトウェアに関するお問い合わせはこちら」のフォーム(下記)では、

  • Email
  • 電話番号
  • 職位
  • 電話のできる時間帯
  • 役職

となり、実際の通話の時間、さらには電話での対話内容を想定しパーソナライズするために「役職」を入力してもらうようにフィールドが設置されています。

フォーム3

このような形で、フォーム入力者の心理的障壁を購買のステージと照らし合せて「段差」をつけ、その次のアクションへ必要である最低限のフォーム入力項目を設置していくことが非常に重要です。

フォーム入力項目と、取得すべき情報を設計することは簡単なことではありません。しかしながら、正しく取得項目を設計することとHubSpotのようなフォーム製作機能に付随しているプログレスプロファイリング機能(すでに入力済みの情報をフォームに表示させる機能。少し古いですがリンク先の動画の約1:19秒からみることができます:HUBSPOT FORMS NOW FEATURE PROGRESSIVE PROFILING AND A NEW INTERFACE)などを用いて、価値のあるコンテンツをプレゼントする代わりに必要最低限の入力項目を「段差」をつけて訪問者にしてもらうことによって、徐々に顧客化へ近づけることができます。


インバウンドマーケティング入門02 CONVERT(リードに転換)