HubSpot

世の中にはインバウンドマーケティングを行うためのツールがたくさんあります。無料で使えるツール(Eメール、SNS、分析ツールなど)もあれば、HubSpotやMarketo、Eloquaなどの高機能で高額なツールもあります。

インバウンドマーケティングに必要なツールは目的やゴールに合わせて選定すれば良いのですが、なかなかツールの選定が難しいのが現実です。

そこで今回は、インバウンドマーケティングのリーディングカンパニーであるHubSpot社が提供するセールス&マーケティングソフトウェア「HubSpot(ハブスポット)」を使った場合と、無料ツールを使った場合で、マーケティングの成果に違いは出るのかという面白い実験結果をご紹介しましょう。

このブログ記事は、OverGo Studio Inc.のRick Kranzによって執筆された「Inbound Marketing With HubSpot VS. Without – A Study of 14 Companies」を翻訳したものです。


|調査実験の概要

調査を行った企業:OverGo Studio In
調査の対象となった企業:OverGo Studio Inのクライアント14社(BtoB、BtoCどちらも含む中小企業)
概要:OverGo Studio Inの実際のクライアント14社を2グループに分けて、HubSpotを使う企業と使わない企業を分けてインバウンドマーケティングを実施
実施期間:12か月

OverGo Studio Inの紹介
アメリカ南カリフォルニアを拠点にするHubSpot ゴールドパートナーで、HubSpotインバウンドマーケティングサービスをB2B中小企業をメインに提供しています。14の企業にご協力をいただいた今回の実験調査により、インバウンドマーケティングにHubSpotを使うことは明らかに有益であることが分かりました。


効率的にビジネスをマネジメントするには、最良のツールを使うことが必要です。マーケティングと営業活動における無駄をできるだけ省き、効率を上げる便利なツールを活用することが、特にリソースに限りがある小規模企業には重要ですが、ツール導入にはコストがかかってしまいます。
したがって、費用対効果を高めるツールに頼るという選択肢を選ぶことが最良の選択でしょう。

そこで、インバウンドマーケティングとセールスプラットフォームを兼ね揃えたツール「HubSpot」が良い一例です。しかし、HubSpotは本当に効果があるのか?他のツールに比べてどのような違いがあるのか?についてご紹介したいと思います、

HubSpotと無料ツールの違い

“無料”ほど魅力的なものはありません。しかし、全てのマーケティング活動をサポートできるような無料ツールはないので、さまざまな個別のマーケティングツールや分析ツールを使って運用する必要があります。

例えばWordpress、Google Analytics、MailChimp、HootSuiteなどはキーワードの検索等に役立ちますが、バラバラのツールを使いこなすことは作業量も多く、ストレスを感じるかもしれません。

それらに比べ、HubSpotは有料ですが統合型のプラットフォームとなります。役割の異なるさまざまなツールが統合され、マーケティングキャンペーンの企画、実行、レポートと評価の事実上全てに対応できるツールがそろっています。

OverGo Studioでは、実際の14つのクライアントにご協力をいただき、HubSpotを使ってインバウンドマーケティングを行った場合と、HubSpot以外の無料ツールでインバウンドマーケティングを行った場合のインバウンドマーケティングの効果を試しました。この事例調査は、12か月ほどにわたって実際のクライアントとOverGo Studioの実体験から生まれたデータとなり、調査結果を天秤にかけてみました。

それぞれの企業は測定期間12か月以上に渡って同量のブログ記事の投稿を行いました。また、インバウンドマーケティングを実行するにあたってOverGo Studioが提供するサービスは、どの企業も同じサービスということを条件としました。

HubSpot使用する企業が7社、しない企業が7社

14企業を2グループに分け、1グループ(7社)はインバウンドマーケティングツールとしてHubSpotを使用し、もう1グループは使用しないで実験を行いました。
両グループには、B2BとB2C企業どちらも含み業種は多岐にわたります。企業サイズは全て中小企業となります。

インバウンドマーケティングプログラム開始時に自然検索から生まれるトラフィックを測定し、次にちょうど12か月後に再測定しました。
また、どれだけリードを獲得できたか分析し、14企業をB2BとB2Cで分けた場合のリード獲得数を比較してみました。

HubSpotを使用した場合、しない場合のWebサイトトラフィックの獲得数の違い

この調査の対象となった各企業は、12か月の間、週に2回ブログをアップしていました。HubSpotを使用しない企業は、1年後平均170%自然検索トラフィックが増加しました。一方HubSpotを使用した企業の自然検索トラフィックは平均590%増加しました。
HubSpotオルガニックトラフィック

HubSpotツールの使用の差が大きな違いを生んでいることが一目瞭然です。
自然検索トラフィックを増加させるためには、検索ユーザーにブログ記事やWebサイトを見つけてもらわなければなりません。したがって検索エンジンで上位に表示されるようにSEO最適化を行うことが必要となります。

HubSpotにはSEO最適化に関係するさまざまな機能を備えています。

 

HubSpot機能のポイント

  • ランキングの可能性:検索結果で上位表示できる見込みのあるキーワードを知らせてくれる機能。現在のランキングとキーワードの競合性の結果から、ビジネスに有益なキーワードをサジェストしてくれます。
  • コンバージョンの可能性キーワードツールのもう一つの機能で、多くのトラフィックを集めているものの、コンバージョンまで至っていない傾向のあるキーワードを示してくれます。
  • ロングテールキーワードとなる可能性非常に競合性が高く、上位ランクが難しいキーワードに対して、もう1または2ワード追加させることで上位ランクを可能とさせるキーワードを示してくれます。
  • 競合企業:Webサイトのランキングと検索ボリュームを競合相手と比較する機能。競合企業が、特定のキーワードでどれくらいランキングが高いか示します。
  • キャンペーン:キーワードをキャンペーンにまとめ、トラッキングと分析に役立つ機能。
HubSpotキーワード

HubSpotのキーワード機能

Google AnalyticsとGoogleのキーワードツールなどの無料ツールも、検索ボリュームとランキングの難易度を示してくれる機能があります。しかし、実際に自社のサイトやブログページが、特定のキーワードで何位に表示されるかまではわかるツールは少ないでしょう。また、競合のWebサイトやランキングデータを表示できるまでの機能もめずらしいでしょう。

HubSpotを使用する場合としない場合のリード獲得数の違い

リード獲得についての実験は、グループをB2BとB2Cで分け、12か月のデータを使って各企業の月平均のリード獲得数を計算しました。(季節によって変動する場合も考慮済み)

BtoB
HubSpotを使用しないB2B企業は、月平均8リードを獲得できたことに対し、HubSpotを使用する企業は月平均18リード獲得できました。
BtoC
HubSpotを使用しないB2C企業は、月平均18リードを獲得できたことに対し、HubSpotを使用する企業は月平均71リード獲得できました。

HubSpot月平均リード
HubSpotを使用する企業は、HubSpotを使用しない企業と比べると、125%以上 (B2B) 294% (B2C) 以上のリード獲得に成功しました。

B2Bの数社ではあまりリードが獲得できなかった、というところは注意すべき点です。というのも、BtoB企業の商材は数百万円単位と製品が高額なため、導入のハードルが高いので、リードの数を多く獲得することがむずかしいからです。

またリードへの転換率の割合も数字を出してみました。これは平均リード数をWebサイトの平均閲覧数で割ったものです。100人の閲覧者に1人のリード獲得ができれば、1%になります。

HubSpotを使用するB2B企業の平均コンバージョン率は、HubSpotを使用しない企業よりも43%高いと数字が出ました。B2C企業については、HubSpot使用企業の平均は、HubSpotを使用しない企業よりも50%高くなりました。

Webサイトトラフィックの数とコンバージョン率がどちらも向上しているということは、質の高いリードジェネレーションができていることを示しています。これは、マーケティングに指数関数的な影響を与えるかもしれません。

例えば、毎月2千のサイトトラフィックがありコンバージョン率が2%の場合、リード獲得数は40となります。サイトトラフィックが倍でコンバージョン率が2%のままなら、リード獲得数は80です。この2つの要因を倍にできれば、リードは160獲得できることになります。

 

ウェブサイトコンバージョン率

HubSpotがリードジェネレーションを得意とする理由

  • CTA(バナーボタン)の管理CTAとは「ここをクリック」などのボタンのことを指し、見込み客を次のエンゲージメントステップに引き上げるためのWebサイトの要素の一つです。CTAはA/Bテストにも対応しています。CTAを訪問者に表示し、どのデザインのバナーボタンが最もクリックされたか、また最もコンバージョンをもたらしたものはどれか確認することができます。

最も効果のあるCTAを使用しますが、新しいコピー文やデザインのCTAを使用する場合はA/Bテストを行い、コンバージョンの高いCTAを使用するようにしましょう。

 

hubspot-call-to-action

CTAの管理ページ

 

  • スマートCTA:スマートCTAはさらに高度な機能です。閲覧者が既にその画像に反応し過去にコンバージョンしたかどうかを検知します。もしそうであれば、その人には異なる画像を表示します。また閲覧者の関心や購買サイクルステージに合わせて、最も適切な画像を表示させます。
  • ランディングページ:簡単にカスタマイズしたランディングページの作成が可能です。実験の調査によると、ランディングページの数とリード獲得数の間に正の相関があることを示しています。フォームとA/Bテストをランディングページと合わせて使用することで、Web上で簡単にダウンロードオファーを提供することができます。またA/Bテストを行うことでテストを重ねながら最適なランディングページを作成しましょう。
  • スマートリスト:条件を満たした人が随時リストに自動で入る仕組みです。条件のつけ方としては、リードの属性である、購買ステージ、関心や多くの他の要因でターゲットを分類することができます。ターゲットがサイトに戻ってき時、このシステムは現在の関心や状態に基づいて、自動的にリストをアップデートします。ターゲットを絞った自動送信メールキャンペーンが可能になります。

無料ツールではできないこと

  • Google Analyticsは、ページ全体をA/Bテストすることはできますが、Webサイトの細かい要素(画像やCTA)はA/Bテストすることはできません。CTAコンバージョン率を確認することもできなければ、各閲覧者ごとにCTAを出し分けて表示する高度な自動機能もありません。
  • MailChimpや同様の無料ツールはGoogleのA/Bテストツールと統合しているので、テスト用で静的ランディングページにメールサービスフォームを追加することができます。しかし、リードをスマートリストにセグメントすることはできません。
  • リードナーチャリングで活躍するオートメーション(自動)の機能は無料ツールにはありません。

 

リードナーチャリングとEメールマーケティング

HubSpotを使用しなかった企業は、 Eメール機能としてMailChimpとiContactというサービスを使いました。HubSpotでは、ばらばらのツールを使う必要はなく、HubSpotに搭載されているその他のツールとスムーズな連携ができるEメール機能が備えられています。

HubSpot Eメール

HubSpotのEメール機能の管理画面

HubSpotを使用する場合としない場合のリード情報の取得

HubSpotを使用しない企業にはMailChimpとiContactで作成したフォームを使ってコンタクト情報を得ました。しかし、これらのツールで計測した数字とGoogle Analyticsのトラッキング数は一致していませんでした。

さらに、Google Analyticsではソース別にどれぐらいリードを獲得できたかを知ることができ、MailChimpでは特定の日にリードとなった人を探すことができますが、ソース別、キャンペーン別、キーワード別にはデータは取得できません。ですから情報はあるものの、意味あるデータとして活かされておらず、マーケティングのどの要素が機能したのか機能しなかったのかを識別することができません。

それに対して、HubSpotでリード情報を得る方法は、ソース別、キャンペーン別、キーワード別でどれぐらいリードが獲得できたかのデータ取得に加え、ライフサイクルステージごとにどのコンテンツのダウンロード数が多いか、リードがコンバージョンする直前に見ていたページが何か、など詳しいデータが得られます。それらの情報は、各リードのページにタイムラインとしてデータが残ります。

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個別のコンタクトタイムラインページ

HubSpotとAdWordsキャンペーン

この事例調査に参加した全ての企業に用いたインバウンドマーケティング施策の1つがGoogle Adwardsのキャンペーンです。これらのキャンペーンは、Google Analyticsを使用する企業よりも、HubSpotを使用する企業チームで遥かに有効であることがわかりました。これは、HubSpotで利用できる詳細なリードやコンバージョン情報、Google AnalyticsやAdWords HubSpotでは利用できないデータが理由であると思っています。

例として、HubSpotを使用する企業は、月間のAdWords費用を80万から5万に削減することができました。しかしそれでもAdWordsキャンペーンによる顧客獲得数は増加し続けております。

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Google Adwardsより獲得したリード獲得数

調査結果からわかったこと

調査結果を赤裸々にお話しすると、HubSpotを使用したインバウンドマーケティング活動を行うと、95%ほどの核心を持って、「Webサイトトラフィックが増加する」と言えます。コンバージョン率に関して言うと、95%に達するほどの確実性は感じられませんでした。

【結論】 HubSpotは優れているツールである

  • HubSpotプラットフォームには、無料ソフトウェアでは利用できないツールが含まれています。事例紹介の中では紹介はできませんでしたが、HubSpotはソーシャルメディアツールなどを含む、多くのツールを統合しています。
  • HubSpotは一つのプラットフォーム上で多くのデータを保有しているため、データに基づいたコンテンツ作成を可能とします。
  • より多くの正確なデータにアクセスできるので、マーケティングリソースを無駄なく効率的に活用することができます。

12か月の調査の間HubSpotを使用しなかった7企業は、最終的にHubSpotを利用したインバウンドマーケティングにシフトしました。

HubSpotは高いのでは?

  • この事例調査で述べた全てのツールは(A/Bテストを除く)、HubSpotのプロフェッショナル版で利用することができます。(月額$800)またベーシック版は月$200となります。
  • 契約期間は1年となります。1年を通して、インバウンドマーケティングプログラムを実行し、徐々に結果を感じることができるでしょう。
  • 施策や戦略を1つのプラットフォーム上でスムーズに簡単に行えるという点で、無駄な時間が削減されコストパフォーマンスを高めます。

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