こんにちは!株式会社24-7 マーケティング担当の陶山(すやま)です。

かつてマーケティングの世界では、コールドコールやオプトアウトメールに代表されるような不特定多数の人に対して企業都合の売り文句を一方的に送りつけるようなやり方が公然と行われてきました。このようなアウトバウンドマーケティングに対するアンチテーゼとして生まれたのが「インバウンドマーケティング」です。

有益な情報を発信することで潜在顧客を惹きつけ、その購買活動を支援することで最終的に自社の製品やサービスを採用してもらう。この顧客志向の新しいマーケティングの考え方は、2005年に米HubSpot(ハブスポット)社の創業者2人によって提唱されて以来、世界中の企業に受け入れられ、国内でも普及が進んでいます。

 

※インバウンドマーケティングの国内事例
・ 見込み顧客の課題や興味関心に寄り添ったセールス&マーケティング体制を確立(ニフティ株式会社)
オンライン申し込み件数が月10倍になったインバウンドマーケティングの活用方法(株式会社コムニコ)
プッシュ型営業がほぼゼロ。新規顧客単価が2倍へ(ソウルドアウト株式会社)

 

さらに、近年では「営業」や「採用」などマーケティング以外の領域において”インバウンド的”な方法を用いる企業が登場するようになりました。このような流れを受けて、インバウンドマーケティングの提唱する米HubSpot社は、2016年4月、新たに営業向けの教育プログラムの提供を開始しました。

 

※HubSpotが提供する営業向けの教育プログラム
HubSpot Sales Training

 

このプログラムは、2-3時間程度のオンライン講座と試験で構成されており、インバウンド時代の新しい営業手法である「インバウンドセールス」について体系的に学ぶことができます。驚くべきことにHubSpotの利用者である無しに関わらず誰でも無料で受講することができます!

そこで本記事では、インバウンドセールスが必要とされてるようになった背景とその方法論についてご紹介します。

インバウンドセールス登場の背景

この十数年の間に、売り手と買い手の関係は大きく変化しました。以前は、売り手と買い手の間に情報格差が存在し、その非対称性を解消するのが営業の大きな役割の一つでした。しかし、インターネットの登場以降、この格差は徐々に縮小し、購買における主導権は売り手から買い手に移りつつあります。

このような変化に着目し、買い手の購買活動を支援することで自社の製品やサービスの購入を促す。これがインバウンドマーケティングの基本姿勢です。しかし、マーケティングがいくらインバウンド化したところで、その後工程である営業が企業都合の押し売りを続けてしまっては、本末転倒です。

そこで、インバウンドマーケティングに対応した新しいセールスのやり方、つまり「インバウンドセールス」が必要とされるようになったのです。

インバウンドセールスメソドロジー

それでは、インバウンドセールスとは具体的にどのような営業手法なのでしょうか。ここで参考になるのが、HubSpotが提唱するインバウンドセールスの方法論「インバウンドセールスメソドロジー」です。

※インバウンドセールスメソドロジーの全体像

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インバウンドセールスメソドロジーでは、営業の一連の流れを「IDENTIFY(識別する)」「CONNECT(接続する)」「EXPLORE(探索する)」「ADVISE(助言する)」の4つに区分し、それぞれの段階で買い手の置かれている状況やその要求を把握し、その購買活動を支援します。

IDENTIFY(識別する)

inbound-sales-methodology-02インバウンドセールスは、自社の商品・サービスが真に価値を提供できる見込み顧客を識別します。自社サイトへの訪問やフォーム入力、送信メールの開封状況などは見込み顧客を見極める際の重要な手掛かりとなります。また、FacebookやTwitter、Linkedinなどのソーシャルメディアを活用することもあります。

●悪い例
セグメンテーションやターゲティング無しにランダムに企業にアプローチする

●良い例
自社の商品・サービスが真に価値を提供できる企業の傾向を把握できている

CONNECT(接続する)

inbound-sales-methodology-03インバウンドセールスは、アポイント獲得だけを目的としたコールドコールは行いません。また、紋切り型のトークスクリプトも用いません。見込み顧客のプロファイル情報(業界、役割、興味関心など)を把握した上で、彼らに有益な情報を提供するために連絡を取ります。課題を整理したり、目標の優先順位を付ける手伝いをするのも良いでしょう。

●悪い例
企業リストに対してアポイント獲得だけを目的としてコールドコールをかける

●良い例
見込み顧客に合わせて有益な情報(記事、Eブックなど)を提供する、無償でのコンサルティングを提案する

EXPLORE(探索する)

inbound-sales-methodology-04商談になったからといって、自社の商品の機能や価格について一方的に説明するだけではよい価値提供はできません。インバウンドセールスでは、提案を行う以前に、建設的な対話を通じて見込み顧客の抱える本質的な課題や目標について理解を深めようと試みます。その上で、見込み顧客が課題を克服したり目標を達成するための適切な方策を導き出します。

●悪い例
商品やサービスのスペック情報(機能・価格など)の説明に終始する

●良い例
対話を通じて見込み顧客の本質的な目標や課題を把握しようと努める

ADVICE(助言する)

inbound-sales-methodology-05企業では、一定金額以上の物品やサービスの購入に際して、その妥当性を評価するための稟議を求められるのが通例です。インバウンドセールスは、見込み顧客と同じ業界に属する企業の事例や、投資対効果を算出するのに役立つ客観的なデータなどを用いて、彼らが必要とする商品・サービスを購入できるように支援します。

●悪い例
見込み顧客の「業界」や「関心事項」を考慮ぜずに汎用的な提案を行う

●良い例
見込み顧客が属する業界の事例や費用対効果などの情報を提案に盛り込む

さらに詳しく学びたい方へ

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